地球惑星科学は,太陽系の起源と進化を探り,地球史46億年の変動と進化,現在の地球の姿の解明を目指す基礎科学であるとともに,地震や津波,火山噴火,気象災害,地球環境変動など,私たちの社会と密接に関わる側面もあります.本講演会では,地球温暖化問題や東日本大震災にみられる基礎科学の役割とその課題について考えるとともに,小惑星探査機「はやぶさ」の科学成果と将来の夢について解説します.
大学生・大学院生,研究者,一般の方々のご参加も歓迎いたしたます.


日時 2011年11月5日(土) 14:00〜17:00(13:30開場)
場所 東京大学弥生キャンパス 弥生講堂
(東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内)
参加費 無料
対象 主として教員及び中高校生
(大学生・大学院生や一般の方も歓迎いたします)
申込方法 こちらのフォームから必要事項を送信してください

先着300名様(申し込み人数が定員に達した時点で締め切ります)
主催 日本地球惑星科学連合

113-0032 東京都文京区弥生2-4-16 学会センタービル4F
TEL:03-6914-2080
mail:
内容 石川有三((独)産業技術総合研究所,静岡大学防災総合センター)

「東北地方太平洋沖地震と地震学的課題について」


中島映至(東京大学大気海洋研究所)

「地球温暖化問題と原発環境汚染問題:科学的知見の重要性と科学者の役割」


橘省吾(東京大学大学院理学系研究科)

「「はやぶさ」が教えてくれたこと.「はやぶさ2」がめざすもの」


総合討論

講演会リーフレット (PDFファイル)


(公)日本地震学会副会長
(独)産業技術総合研究所招聘研究員,静岡大学防災総合センター客員教授
京都大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士課程単位取得中退後,
気象庁にて精密地震観測室室長,地磁気観測所所長などを歴任


東日本を中心に極めて大きな被害を引き起こした東北地方太平洋沖地震は、科学者にいろいろな課題を提示した。それは、地震の長期評価が全く誤っていたこと、緊急地震速報も一部では役に立ったものの不充分であったこと、津波警報でも規模の推定に問題があったこと、歴史津波研究の成果が社会で生かせなかったことなどである。講演では、この地震がどのような地震であったのか、何故あのような巨大な津波を生じたか、長期予測がなぜ間違ったのか、などを解説するとともに、それまでに得られていたデータがどのようなものであったのか、などを解説する。

東京大学大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター長,教授
日本学術会議会員,日本地球惑星科学連合大気海洋・環境科学セクションプレジデント
日本気象学会理事,世界気候研究計画合同科学者委員会委員
東北大学大学院理学研究科博士課程単位修得退学後,NASAゴダ−ド宇宙飛行センタ−上席客員研究員,
東北大学理学部付属大気海洋変動観測研究センター助教授などを経て現職


社会的問題解決のために科学が果たす役割は大きい。しかし、緊急時に科学者が即応できることは限られている。この2つの事実は、科学と科学者が何をすべきなのかを検討する場合にジレンマになることが多い。地球温暖化問題と原発による環境汚染問題などを例にこの問題を議論したい。

東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻 助教, 早稲田大学非常勤講師を併任
大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻で博士((理学)取得後,
日本学術振興会特別研究員として東京大学及びアリゾナ州立大学でのポスドクを経て現職
若くして数々の受賞歴(Meteoritical Society Nier Prize,文部科学大臣表彰若手科学者賞,
日本鉱物学会奨励賞,日本地球化学会奨励賞,日本惑星科学会最優秀研究者賞など)を持つ
「はやぶさ2」では,試料採取チームの科学面のとりまとめも務めている,新進気鋭の若手研究者

「はやぶさ」回収試料の初期分析によって,回収試料がイトカワ起源であることが明らかになりました.初期分析によって得られた知見を統合することでみえてきた活動的な小惑星の姿をご紹介します.また,含水鉱物や有機物の存在が期待される小惑星からの試料回収をめざす「はやぶさ2」計画を紹介します.小惑星の水や有機物は地球の海や生命の材料となった可能性もあり,宇宙や太陽系の歴史と私たち地球生命の歴史とを結びつけるものかもしれません.「はやぶさ2」計画でめざす科学的成果を解説します.未来に夢を抱けるお話ができればと思います.