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谷 誠 先生





 




・受賞理由

水文学,特に森林水文学分野における降雨流出過程研究において顕著な貢献をした功績により



・経歴

1980年3月 京都大学大学院農学研究科博士課程林学専攻修了(京都大学農学博士)
1981年4月 農林水産省採用(農林水産技官)林業試験場関西支場防災研究室研究員
1987年4月 林業試験場関西支場主任研究官
1988年3月 林業試験場防災部気象研究室長
1988年10月 森林総合研究所森林環境部気象研究室長
1999年4月 京都大学農学研究科教授
2013年4月 京都大学国際高等教育院(京都大学農学研究科併任)
京都大学農学部森林科学科長(2003年4月~2004年3月)
京都大学農学研究科地域環境科学専攻長(2009年4月~2010年3月)
日本学術会議大気・水圏科学研究連絡委員会委員(2003年11月~2006年11月)
水文・水資源学会副会長 (2006年~2010年)
一般社団法人水文・水資源学会会長(2012年8月~現在)
日本学術会議連携会員(2011年1月~9月)



・主要論文

Tani,M.: A paradigm shift in stormflow predictions for active tectonic regions with large-magnitude storms: generalisation of catchment observations by hydraulic sensitivity analysis and insight into soil-layer evolution. Hydrology and EarthSystem Sciences 17, 4453–4470, doi:10.5194/hess-17-4453-2013, 2013.
Tani M, Fujimoto M, Katsuyama M, Kojima N, Hosoda I, Kosugi K, Kosugi Y, Nakamura S: Predicting the dependencies of rainfall-runoff responses on human forest disturbances with soil loss based on the runoff mechanisms in granitic and sedimentary-rock mountains, Hydrological Processes 26, 809-826, DOI: 10.1002/hyp.8295, 2012.
谷誠・細田育広:長期にわたる森林放置と植生変化が年蒸発散量に及ぼす影響,水文・水資源学会誌25,71-88,2012.
Tani M: Analysis of runoff-storage relationships to evaluate the runoff-buffering potential of a sloping permeable domain, Journal of Hydrology 360, 132-146, 2008.
Tani M: Runoff generation processes estimated from hydrological observations on a steep forested hillslope with a thin soil layer. Journal of Hydrology 200, 84-109, 1997.



・主な業績

谷誠氏は、陸域の水循環の基礎となる降雨流出過程に関して、現地の詳細な観測と数値解析に基づく流出モデルの構築によって、多くの優れた研究業積をあげてこられた。それらは、2013年にHydrology and Earth System Sciencesに発表された”A paradigm shift in stormflow predictions for active tectonic regions with large-magnitude storms: generalisation of catchment observations by hydraulic sensitivity analysis and insight into soil-layer evolution”でひとつの到達点に達した。本論文では、1. 観測のレビュー、2. 水理学的感度分析、3. 土壌発達過程の3つの視点から流出過程を検討し、1) 既に得られた多くのデータから、地形土壌などの重要な条件を抽出すること、2) 流出機構と降雨流出波形変換が土層の発達によって変化することから、それをモデルに取り込むことが重要であること、を指摘し、分布型流出モデルによって流域条件の洪水流出への影響を評価するためには、方法論そのもののパラダイムシフトが必要であることを示した。谷氏の成し遂げた成果は、水文学の中心的課題である降雨流出過程における画期的な業積の一つである。



・推薦者

窪田順平