お知らせ

日本学術会議地球惑星科学委員会有志一同 IPCC第4次報告書を取り巻く状況についての声明文

気候変動に関心のある皆様へ

 
2005年までの過去100年間、大気CO2濃度は280ppmから380ppm へと増加した。この濃度の上昇は、人為起源のCO2の排出、すなわち化石燃料の消費にその原因を求めることができる。一方、全球平均気温は、同期間に、約0.7℃上昇した。この地球温暖化の原因について、2007年11月に発表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第四次評価報告書では、人為起源の温室効果ガスによってもたらされた可能性が非常に高いという結論を出した。
 
最近になり、IPCCにおける作業の公正さや、一部のデータの確実性などについて疑問を呈する見解が見られるようになり、これに対して国際科学会議(ICSU)から、声明文が提出された。私たち、日本学術会議地球惑星科学委員会の有志は、国際科学会議の声明に賛同するものであり、さらに今後の対応のあり方などについて、以下に声明を表するものである。
 
自然の正しい理解は容易ではなく、様々な見解が存在し、かつ、それを自由に討論してゆくことが、真理への唯一の道である。私たちは、IPCCの評価報告書作成の作業において、このことが担保されてきたと信じており、同時にこの点において、さらなる向上を目指すべきであると考えている。

 添付1:日本学術会議地球惑星科学委員会声明文


添付2:国際科学会議声明文(英文)


添付3:国際科学会議声明(添付2和訳)


 
 

平成22年6月23日
日本学術会議地球惑星科学委員会有志一同

 

委員長 平 朝彦     副委員長 大谷栄治  幹事 安仁屋政武  幹事 滝沢由美子

委員(順不同)

碓井照子 岡部篤行 北里 洋 中島映至 永原裕子 安成哲三 荒井良雄 石田瑞穂
井上 一 今脇資郎 入倉孝次郎 尾池和夫 大久保修平 大久保泰邦 
岡田尚武 岡田義光 奥村晃史 上出洋介 蒲生俊敬 木村 学 久城育夫 熊木洋太 
河野 長 斎藤靖二 佐々木晶 佐竹健治 佐藤 薫 柴崎 亮介 高橋栄一 高橋桂子
竹内 邦良 田村俊和 千木良雅弘 津田敏隆 鶴田浩一郎 富樫茂子 中田節也 
中村和郎 西田篤弘 野上道男 長谷川昭 花輪公雄 浜野洋三 春山成子 氷見山幸夫 
深尾良夫 藤井敏嗣 松井孝典 松岡俊文 松本 紘 松本 良 三上岳彦 村山祐司 
森田 喬 山形俊男 山下輝夫 圦本尚義 若土正曉 渡邊眞紀子

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