JpGUフェロー

丸山 茂徳 (Shigenori Maruyama) 先生

・受賞理由/Commendation

地質学,特に全地球史解読,生命・地球の共進化分野における顕著な功績により

for outstanding contributions to geology, in particular to understanding the Earth’s history and the co-evolution of the Earth and the life upon it.

・経歴

1977年10月富山大学教育学部助手
1981年7月スタンフォード大学にポストドクとして滞米後大学客員研究員を併任(~1990)
1989年4月東京大学教養学部助教授
1993年1月東京工業大学理学部教授(東京工業大学大学院理工学研究科教授)
2000年アリゾナ大学招聘研究員、ミネソタ大学招聘研究員
2000年10月スタンフォード大学にてアラン・コックス基金招待教授、客員教授併任(~2003)
2013年3月東京工業大学地球生命研究所主任研究員

・主要論文

  1. Maruyama, S. & Seno, T. Orogeny and relative plate motions: Example of the Japanese Islands. Tectonophysics 127, 305-329 (1986).
  2. Maruyama, S. Plume tectonics. Jour. Geol. Soc. Japan 100, 24-49 (1994).
  3. Maruyama, S. Pacific-type orogeny revisited: Miyashiro-type orogeny proposed. The Island Arc 6, 91-120 (1997).
  4. Maruyama, S., Isozaki, Y., Kimura, G. & Terabayashi, M. Paleogeographic maps of the Japanese Islands: Plate tectonic synthesis from 750 Ma to the present. Island Arc 6, 121-142 (1997).
  5. Maruyama, S., Santosh, M. & Zhao, D. Superplume, supercontinent, and post-perovskite: Mantle dynamics and anti-plate tectonics on the Core-Mantle Boundary. Gondwana Research 11, 7-37 (2007).

・主な業績 Major achievements (in Japanese)

丸山氏はこれまで地質学や岩石学において、200以上の論文を国際誌に公表し、それらは8000 回以上引用されている。また、国内だけでも20人以上に学位を出している。そのような数字のみならず、多くの卓抜としたアイデアは各年代の地球科学研究に強い影響を及ぼし、科学の発展を先導してきた。それらは、①日本列島の地質学的研究、アジア大陸の構造発達史、太平洋型造山運動論、②全地球ダイナミクスのモデル構築、③『生命と地球の歴史』の標準モデル、④全球凍結と海水の逆流そしてカンブリア爆発、⑤宇宙進化と生命地球環境進化、⑥『マグマオーシャンと生命誕生』仮説など枚挙にいとまがない。それらの功績はJpGUフェローにふさわしく、今後のさらなる研究の発展を期待させるものである。

推薦者/Nominator

小宮剛