岡田 篤正(Atsumasa Okada)先生
・受賞理由/Commendation
変動地形学・活断層研究・古地震学分野への顕著な貢献により
For outstanding contributions to tectonic geomorphology, active fault researches and paleoseismology
・経歴
1970年3月 日本学術振興会奨励研究員(-1971年3月)
1971年9月 日本学術振興会奨励研究員
1972年4月 愛知県立大学専任講師
1977年10月 愛知県立大学助教授
1985年4月 愛知県立大学文学部教授
1993年1月 京都大学大学院理学研究科教授
2006年4月 立命館大学グローバルイノベーション研究機構教授
2012年4月 立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員(-現在)
・主要論文
- 岡田篤正, 1968, 阿波池田付近の中央構造線の新期断層運動. 第四紀研究, 7(1), 15-26.
- 岡田篤正,1970, 吉野川流域の中央構造線の断層変位地形と断層運動速度, 地理学評論, 43(1), 1-21.
- 岡田篤正・寒川 旭, 1978, 和泉山脈南麓域における中央構造線の断層変位地形と断層運動, 地理学評論, 51(5), 385-405.
- 岡田篤正, 1992, 中央構造線活断層系の活動区の分割試案(中央構造線のネオテクトニクス-その意義と問題点), 地質学論集, 40, 15-30.
- Tsutsumi, H. and Okada, A., 1996, Segmentation and Holocene surface faulting on the Median Tectonic Line, southwest Japan. Journal of Geophysical Research: Solid Earth, 101(B3), 5855- 5871.
・主な業績
岡田篤正氏は、変動地形学・活断層研究の第一人者として、地形学・第四紀地質学的な研究手法を確立するとともに、中央構造線をはじめとする内陸活断層の詳細な調査研究により、国内の主要な活断層の理解に本質的な貢献をした。また、 国内外の活断層において古地震学的な調査研究を広範に行い、活断層から発生した地震像と長期予測に多大な貢献をした。阪神淡路大震災後の活断層情報の需要増大に際しては、都市圏活断層図の刊行に企画段階から加わるなど、研究成果および調査手法・技術の社会普及に積極的に努め、社会への貢献度も高い。世界初の活断層に関する学会である日本活断層学会の初代会長も務めた。
・推薦者
石山 達也