JpGU30周年記念感謝状贈呈 行武 毅先生

行武 毅 (Takesi Yukutake)先生

・感謝状贈呈理由

地球電磁気・地球惑星圏学会会長として,地球惑星科学関連学会合同大会の開催と学会連合に関わる協議組織の設置を決議し,日本地震学会と共同して他学会に呼びかけることで,地球惑星科学関連学会合同大会の開催を実現に導くという大きな貢献をされた.

・経歴

昭和37年4月〜昭和41年11月東京大学助手(地震研究所)
昭和41年12月〜昭和55年6月東京大学助教授(地震研究所)
昭和55年7月〜平成5年3月東京大学教授(地震研究所)
平成4年4月〜平成5年3月東京大学地震研究所長
平成5年4月〜平成8年3月九州大学教授(理学部地球惑星科学科)
平成12年4月〜平成13年3月海洋科学技術センター海底下深部構造フロンティア長
平成13年4月〜平成16年3月海洋科学技術センター固体地球統合フロンティア長特別補佐

・コメント

 連合大会30周年おめでとうございます。今から思うと個々の学会がそれぞれの学会の枠を超えた研究を進めようという動きは歴史の流れでありました。しかしそれを実現するには多くの困難がありました。本大会創立に至る経過は創立25周年を迎えたときに本誌2014年度「連合フェロー授賞記念特集号」に寄稿しましたので、ここではその概略を述べるに留めます。
 1990年米国のAGUと日本の諸学会合同の国際会議が金沢で開かれましたが、残念ながら国内での合同大会となることはなく終わりました。
 国内の合同大会は固体地球物理で最大の地震学会の同意を得て,同学会の会長と連名で各学会へ参加を呼びかけたことで始まります。幸い火山学会、測地学会、地球化学学会の賛同を得ることができました。会場の確保に苦労しましたが、最終的には東京工業大学の本蔵さんから学年の授業開始直前の約1週間を借り上げることが可能であるとの提案がなされ、実施に踏み切りました。これが1990年地球電磁気地球惑星圏学会による第1回の大会となったのです。
 その後、3年間は続けて開催し、そこで再検討するということになり次の年が地震学会主導で共立女子大学において開かれました、次は京都大学、そして測地学会の主導で都立大学と続きます。順調のように見えますが実は大変で、諸学会をまとめて合同大会を開くのに石橋さんが大層苦労されたと聞いています。
30年間、紆余曲折を経て今日の連合大会の姿になりました。その間に会が存続の危機に陥ったこともあると聞いています。難局を乗り切って今日まで会を支え発展させるのに関わった多くの人々、なかでも創立当時から最近まで会を取り仕切ってきた浜野さんに心から敬意を表します。連合大会が今後益々発展を続けることを祈ってやみません。