メールニュース

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└■ 日本地球惑星科学連合メールニュース  臨時号 No.238 2015/07/08
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2015年大会報告と2016年大会へ向けて

         大会運営委員会委員長・連合事務局長代行 浜野洋三

2000年の合同大会運営機構の発足から15年間にわたって合同大会/連合大会
の実施と運営に尽力された谷上前事務局長の後を受けて,この2月から事務
局長代行を兼務することになりました.

2015年大会は,幕張メッセ国際会議場全館に加えてアパホテルの会議施設も
使用し,5月24日(日)~ 28日(木)の5日間の日程で開催されました.今大会
のセッション数は189(内国際セッション55),発表論文数は4,037件(内国際
セッション988件)でした.口頭発表には国際会議場の18会場とアパホテルの
5会場を5日間(追加でアパホテルの1会場を1日間)用意しましたが,どの会場
も早朝から夜までほぼ埋まっているという盛況で,通常セッションの参加者
だけでも5,271名にのぼりました.また,日曜日の一般向け催しについては,
例年行なわれているパブリックセッション「高校生ポスター発表」に加え,
アメリカ航空宇宙局 (NASA) と宇宙航空研究開発機構 (JAXA) による講演や
科学実験に千葉市と千葉県の中学生を招待する初めての試みがなされるなど,
アウトリーチ活動も年々活発になってきています.なお,今年は連合が誕生
してから10周年,連合大会の前身の地球惑星科学関連学会合同大会が始まっ
てから25周年ということで,昨年に引き続き表彰式や関連行事が行なわれま
した.特に,アジア,ヨーロッパ,アメリカの地球惑星科学コミュニティー
を代表する4学会 (JpGU, AOGS, EGU, AGU) 共催のユニオンセッション
「Geoscience Ahead」では,各学会長が現在の動向と未来への挑戦を紹介し,
最後のパネルディスカッションでは4学会の共同声明が採択されました.こ
のように2015年大会を盛況の内に無事終えることができましたことを,すべ
ての関係の皆様に深く感謝致します.

日本地球惑星科学連合は,受益者負担の原則に基づき,連合大会に参加する
個々の皆様の参加費・投稿料によって運営・維持されています.大会参加者
が負担する大会開催に関わる費用としては,事務局員を始め大会の準備・運
営に関わるアルバイトの方々の人件費と,大会の会場や設備の使用料が大き
な割合を占めます.事務局を中心とした大会運営に携わるメンバーは,皆様
の付託を受け,限られた資源の中で最も実り多い大会が実施できるよう,企
業・研究機関・大学展示の充実,大会アプリの提供を始めとしたサービスの
向上等,様々な努力をしています.

連合大会は2003年から幕張メッセの国際会議場を使用してきましたが,大会
規模は年々拡大し,参加者も増加してきました.講演数が4000件に近づいて
きた2011年頃からは,収容能力の限界に近づき,全館貸し切りでも講演会場
やポスター会場が足りず,これ以上の講演数の増加には対応できない状況と
なってきました.そこで,2014年はパシフィコ横浜の会場,2015年は,幕張
メッセ国際会議場に加えてアパホテルの会議施設を利用する等,講演会場を
増やす工夫をしてきましたが,やはり4000件を超える講演を現行の口頭発表
主体の方式で実施することは難しく,今後連合が更に拡大発展していくため
には,何らかの改革をせざるを得ません.ちなみに,口頭発表とポスター発
表の割合は米国地球物理学連合(AGU)では1対3,欧州地球科学連合(EGU)
では1対2であるのに対して,日本地球惑星科学連合(JpGU)では1対0.5
(2015年)となっています.多くの皆さまに研究成果を発表して頂くために
は,AGUやEGUのように,ポスター発表を重視した方式に移行していく必要が
あります.

このような状況の下,2016年及び2017年の大会においては,国際化推進の一
環としてAGUとのコラボレーションを計画しています.具体的には,2016年大
会ではAGUとの共同セッションを10乃至15開催し,AGU会員の参加を促します.
2017年大会はAGUとの共同開催という形で実施します.これに伴い,海外から
の大会参加者は,2016年には300人程度,2017年には500人以上増えると見積
もられています.問題は,2016年及び2017年大会ではJpGUの投稿システムと
プログラム編成システムを用いることになっているので,これらのシステム
を大幅に改修するか新しいシステムを導入する必要があります.

以上述べたように,2016年からの連合大会を開催するためには,事務局の体
制を国際化に対応できるように増強し,投稿システムを大幅改修乃至新規導
入することに加えて,会場の収容能力を高める必要があります.そこで,
2016年の会場としては,これまでの幕張メッセ国際会議場,アパホテルの会
議施設に加え,ポスター会場として幕張メッセ国際展示場のホールを借りる
ことを予定しています.また2017年にはさらに大きな会場を必要としま
す.これらのために必要な経費は,2016年から2018年までの向こう3年間で,
2015年の支出額に対して約8000万円増となります.これは,約5000人が参加
した2015年大会の参加登録料収入の1.25倍に相当し,期待される参加者増だ
けでは到底賄いきれません.従って,現実の問題として,参加登録料を値上
げしなければ,連合大会の開催が危うくなってしまいます.値上げ幅等に関
しては今後の理事会で検討する予定ですが,公益法人の原則に従い,大会開
催に必要な経費に見合う参加登録料を負担して頂くことになります.是非と
も皆様のご理解とご協力をお願い致します.さらには,連合の今後の運営等
についての,皆様の積極的なご意見をお願い致します.

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