大会概要

アウトリーチプログラム

 日本の地球惑星科学の諸成果を広く社会還元するために連合が企画したプログラムです。主に、一般への最先端成果の普及、小・中・高校生への地球惑星科学教育の活性化、高校生のための研究発表会の開催、若手研究者・大学院生のキャリアパスの構築、そして、私たちの地球惑星科学コミュニティが抱える課題の解決への展望などが柱となっています。2009年大会の主なアウトリーチプログラムの見所についてご紹介します。


◆「地球・惑星科学トップセミナー」
 主に高校生と一般参加者を対象として,地球惑星科学分野における最先端の成果とその社会的インパクトを招待講演者に分かりやすく紹介していただきます.

 今年のテーマは太陽系探査です。>>講師紹介と講師からのメッセージ(PDF)


◆「高校生によるポスター発表」
 今年で4回目となるこのプログラムでは,地球惑星科学のさまざまな課題に取り組んだ高校生が,ポスター形式で成果を発表します.これまでの三年間,会場は熱気に包まれ,高校生・教員・研究者の間で活発な議論が交わされました.優れた発表には表彰も行っております.高校生の皆様の積極的な参加をお待ちしています.(発表者は専用ページで受付します.)


◆「地球惑星科学の教育とアウトリーチ」
 小学校・中学校・高等学校・大学・博物館等での,児童・学生および社会人への地球惑星科学の教育研究および知識普及に関する内容を広範に扱います.この中には,様々な立場から情報を広く共有することも含まれます.一般の方の講演を受け付けるだけでなく、会場参加者の積極的なご意見・ご討論も歓迎します.


◆「地球惑星科学分野における大学院教育とキャリア形成」
 地球惑星科学分野における大学院教育・ポスドク等の問題をレビューし、今後の教育・研究体制やのありかた・展望を議論します.キャリア形成・就職支援実践例の紹介等を通じ、具体的解決の一端を示します.


◆「ジオパーク−地球科学がつくる持続的な地域社会−」
 地形・岩石・地層・断層・火山などジオ(地球)に関わる自然遺産を保全し、地球を学び楽しむ旅「ジオツーリズム」への展開を探ります。各地域のジオパークを運営する方々がジオパークの魅力を紹介し、様々な実践例に基づき、今後のジオパークの進むべき道を探ります。また、それらを通じた持続的な地域社会の活性化もテーマです.


◆「気候変動予測の最先端」
 IPCC第4次報告では、気候変動の現在の特徴と今後の変動予測が明確に示されました。しかし、モデルはまだいくつか重大な不確定要素を残しており、それら問題をどこまで的確にモデルに組み込むことができるかが、今後の予測信頼性に大きく関わってきます。たとえば、雲物理・生態系などの問題です。これらの残された問題を真正面からとりあげ、その現状と今後の発展の方向を議論します.


◆「古環境科学の統合と地球環境の将来予測」
 人間活動による気候・環境の変化を把握するには、自然変動の理解が不可欠です。特に、モデルによる将来予測の検証には、過去から現在への詳細かつ広範なデータが必要となります。古気候研究から見た現在の気候変化の知見を日本の地球科学コミュニティと社会に強力に発信すると共に、様々な古気候・古環境情報の統合による将来予測への貢献とそのための行動を議論します.


◆「地球惑星科学の進むべき道3: 地球惑星科学コミュニティ現状と将来」
 日本地球惑星科学連合は,我が国の研究コミュニティの統合と今後の地球惑星科学の機動的展開を図るため、新たな組織へと移行しました.連合は、学術会議との密接な連携を図りながら、地球惑星科学コミュニティが一丸となって諸外国・他分野と競争できる体制も目指しています.セクション制での地球惑星科学の発展方向と各学協会の役割を検討し、我が国の研究コミュニティが進むべき道を、連合と学術会議の双方から集中的に議論します。


連合大会では、さらなるアウトリーチプログラムの拡充にも努めています。皆様からの積極的なご意見やアイデアなどをお待ちしております。