JpGU 2021 | Greetings

日本地球惑星科学連合2021年大会 大会委員長
渡辺 俊樹 (名古屋大学大学院環境学研究科/公益社団法人物理探査学会会長)
2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の地球規模での流行により,国内外問わず社会が大きく混乱し,私達の生活や研究活動は大きな影響を受けました.COVID-19禍によって,学術活動にとって欠かせない研究者の情報交換や自由な討論,交流といった行動にも厳しい制約が課せられました.現時点でもまだその収束の見通しは立ちません.

多くの学協会が春季の大会や学術講演会を取りやめざるを得なかったなか,5月に予定されていた2020年大会も2ヶ月弱の延期を余儀なくされました.しかし,全面的にオンラインでの開催に踏み切り,7月にJpGU-AGU Joint Meeting 2020: Virtual として,海外参加の約400名を含む6000名近くの参加者を得て開催することができました.大会運営委員会や事務局を始めとする関係者のご尽力やコンビーナ,参加者のご協力があったからこそと思います.

2021年大会は2021年5月30日(日)~6月3日(木)の開催を予定しています.現時点で先を見通すことは容易ではありませんが,少なくともCOVID-19の脅威を完全に払拭し,従来通りの形式の大会を開催できる見通しは立ちません.そこで,2021年大会では,2020年大会で得た経験を十分に活かしたオンライン開催を中心として,可能であればパシフィコ横浜ノース(横浜市)での現地開催を一部取り入れて,参加者の自由闊達な議論と交流の場を提供したいと考えており,慎重に準備を進めています.

前身である地球惑星科学関連学会合同大会の開催30周年,連合の設立15周年を経て,地球惑星科学研究には,地球規模課題への対応や学際領域や境界領域への研究の拡充などへも一層の期待が寄せられています.2021年大会が新たなJpGUのスタートにふさわしい大会になるよう,多くの皆様の積極的なご協力とご参加をぜひお願いいたします.