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日時:平成19年12月12日(水)10:00〜12:00
会場:日本学術会議5-C(1,2)会議室
出席(敬称略):
委員:平朝彦,高橋桂子,斎藤靖二,安仁屋政武,碓井照子,浜野洋三,滝沢由美子, 岡田尚武,入倉孝次郎
教育問題検討委員会:畠山正恒(委員長)根本泰雄(副委員長)阿部国広(上席幹事)
瀧上豊(幹事)宮嶋敏(幹事)中井睦美(幹事)
国際地学オリンピック委員会:久田健一郎(副委員長)
事務局:佐野和子,生形直貴
欠席(敬称略):野上道男,圦本尚義,千木良雅弘,渡邊眞紀子,田村俊和,
大久保泰邦,松岡俊文,小野有五,的川泰宣
議題(案)
1.前回議事録承認
2.報告事項
2.1 学術会議の動向
2.2 学習指導要領の改訂とその対応について
2.3 地学オリンピックについて
2.4 教員養成課程の諸問題
2.5 今までのセンター試験についての検討
3.審議事項
3.1 今後の審議と報告について
配布資料:
資料1:第2回社会貢献分科会議事録(案)
資料2:新生日本学術会議 2年目の活動報告
資料3:パブリックコメントへの評価のコメント
資料4: 「教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめ」に対する意見(畠山様)
資料5:学習指導要領に基づく初等・中等教育での理科授業時数の変遷(根本様)
資料6:地学オリンピック概要及び報告書
資料7:初等教育教員養成問題点(中井様)
資料8:小学校における理数系を背景に持つ教論の割合(根本様)
資料9:大学入試,センター試験のあり方について(滝沢委員)
資料10:各委員からのコメント(渡邊委員,安仁屋委員,滝上様)
表1:主要国の大学進学率データー(滝上様)
資料11:「共通一次・センターテストの四半世紀を考える」シンポジウム関連
当日配布資料:PISA2006の結果について
2006年PISA調査における科学的リテラシーの評価
議事録(案)
1.前回議事録承認
○前回議事録(案)が確認され,承認された.
・ 委員名の漢字変換ミスが指摘され,修正することになった.
2.報告事項
2-1.報告事項学術会議の動向
○入倉委員より7月以降の学術会議の動向が報告された.
・ 12月末に開催される地球惑星科学推進分科会(学術会議における地球惑星関係の総会的役割)において,各分科会の報告がされるため,それまでに分科会のまとめを方向付けておく必要がある.
・ 学術会議全体に関わる問題しか提言出来ないため,分野別の各問題も何らかの形でまとめる方法として,「記録」という形で残すということが幹事会及び第三部会で議論された.
・ 地理学の問題(歴史が必須になったのに地理は必須にならなかった)を学術会議から提言する事が決定された.
・ 地球科学系学長会議(19大学)が島根大学で開催され,法人化の問題(予算がない,研究費/競争基金が付かない)や学生が集まらない(数は集まっても,質の低下)事が議論された.アンケート集計をもらったので地球惑星委員会でもまとめる予定.
○平委員長より補足された.
・ 提言,勧告,対外報告に至らない場合は,「記録」という形でHPに公開することが第三部会で検討され,次の幹事会に文書で提出される予定.「記録」からどのようにしていくかも考える必要がある.
・ G8の学術会議+5カ国で地球環境に関する声明が出される予定.地球惑星科学委員会が主体となり課題別委員会が作られ,日本学術会議全体でどう問題提議していくか検討することになった.
・ 北大と学術会議が連携し5月のサミット前に国際会議を開催する予定だが,予算処置が決まっていない状況。
2−2.学習指導要領の改正とその対応について
○畠山氏より資料4について説明された
・ 小学校の理科は3年生から始まるため,初期(1-2年)の段階から導入してほしい,さらに幼稚園でも積極的に導入するよう要望を入れた.
・ 高等学校では「4領域から3領域以上を学ぶ」となっているが,4領域全てを履修するよう強く述べた.現状として物理か地学が切り捨てられてしまうので,わずか2単位なら全領域を必須にしてほしいという要望にした.
・ 理科専科教員を配置し,授業を開講出来るよう要望した.
・ 理科の実験予算が限られているので,何とかしてほしいということで最後をまとめた.
○以下コメント
・ 明日(12/13),中教審においてパブリックコメントの集約が報告される.
・ 中教審で文書に載ると,文科省で採用(反映)される可能性が高いらしい.
・ 「審議のまとめ」に今まで理数系学会が議論してきたものが非常に多く採用されている.幼稚園〜高等学校の接続を考えたものが取り入れられ,また,環境教育というのが前面に打ち出されている.しかし,地理や地学の考え方が中には入っていないため,これからの取り組みにかかっている.
・ 教員養成の中で研修が取りづらくなってきているのは問題.それに対する雑務を軽減するための予算処置が不明確.
・ 指導要領の改訂は10年だったが、今はいつでも改定できるようになった。中教審が指導要領を編成していくという流れになってきた.
2−4.教員養成課程の諸問題
○根本氏より資料5について説明がなされた.
・ 表1は,理数教育の問題を数字で表したものになる.現在50歳代の人が12年間で理科学習に費やした時間の1180時間に比べ,現在大学1年生は694時間と,3〜4割少ない.当然基礎学力も劣る.
・ 一番大きな問題は,昔は理科4科目を学んでいたのに,現在は2科目,文系では1科目しか学んでいない.
○根本氏より資料8について説明がなされた.
・ 全教論5000人の内,大阪市立小学校における理科・数学を大学時代に専攻して小学校教論になった数は,物理50人,化学45人,生物50,理科教育系120と少ない.しかし,大阪はまだ平均より多い.
・ 半分以上の小学校教論が地学的分野に苦手意識を持っている.
・ 全国教員採用試験では,一般教養の中に理科が含まれていて,専門教養で理科を課していない県が9割以上になる.試験は4択か5択で理科の問題が平均3-4題出ているというだけになる.採用試験で理科が1割しか出題されないため,理科教育法だけ取れば理科を勉強しないでも小学校教師になれる状況になっている.
○中井氏より資料7について説明がなされた.
・ 教員の年齢構成が下がってきている.平成13年には50歳代がピークだったが,昨年度は25歳がピークになっている.ちょうど「ゆとり教育(週5日制,選択性)」を受けてきた世代に入っている.
・ 50歳代教員が取得した科目が24単位なのに比べ,1999年以降は8単位に減少した.初等教育課程の学生の理科科目平均履修単位数は4年間で4単位以下.国立は割りと理科単位が多いが,4割しか教師になっていない.6割が私立卒になり,私立は最低限の単位しか取っていない.専科教員を増やすという意見があるが、ちゃんと教養がある人に限定しないと大変なことになる。
○上記についてコメント
・ 文科省もこの状況に気づいてきており,急速に対応し始めている.
・ 教員研修の充実を提言に盛り込んでほしい.
・ 理科の教員研修は実験を伴うので定員が20-30人と少ないにもかかわらず,定員を満たさない.
・ 小・中の理科の充実が必要だが,それを教える先生がいなくなっているのが問題.
・ 理科専科教員は理科教科を何割以上取らなければならないと決めればいいのでは。
2-5.今までのセンター試験についての検討
○滝沢委員より資料9について説明がなされた
・ 前回会議よりセンター試験及び教員養成の2つに絞ってまとめたらいいという事だったので,提言の土台様式として作成した.
○今後の当分科会の方向について平委員長より説明がなされた
・ センター入試についてのあり方を入学資格試験制度にするという形で提言の提案をすることになると学術会議でまとまらず,今年度中には終えることが出来ない.そのため,分科会ではセンター入試に繋がる教員養成や幼〜高等学校までの接続性に関した問題を「記録」という形で来年3月までまとめたい.その後さらに時間をかけてそれを学術会で揉んでいってもらう考えです.
○コメント
・ 入試により教育が左右されている.センター試験の科目を選択性ではなく必須にすると,自ずと下から勉強するようになる.
・ 学生は早く楽になりたいため早く決めたがるし,大学も早く定員を確保したいため,半分以上は推薦で決まってしまう.そうすると勉強しない.勉強したものが大学に行くようにしなければならない.
・ 全て大学入試で決まっている.学術会議として入試制度をどうするべきかと議論しなければ,下で何を言っても始まらない.
・ 日本の学校制度がユニバーサル型大学に適応できていない.大学入試の改革をしないと,歪みが埋まらない.
・ せめて教員養成はセンター試験で必須科目を決める必要がある.
・ センター試験で1科目しか受けない生徒が多いため,3教科にすればだいぶ違うと思う.
・ 英文科の生徒は英語しか出来ず,小学校レベルの数学も解くことができない.今のセンター試験のレベルは高いので,教科書レベルに下げ,全教科受けるようにすればいいのではないか.
・ 資料11の19期理学振興研究連絡委員会シンポジウムでもセンター入試について,かなり議論がされた.最初はここと同じような議論をしていたが,教育行政を否定するかどうかが問題になった.否定した場合,我々が代用を出せるかどうか,という話になる.そのため,センター試験を資格化する等の話になると理数だけの話ではなく,文系も含め全体の話になるので,分科会が提言を出すのは難しい.センター試験についてかなり詳しく調査している場所があると思うので,周辺の動きも捉える必要がある.シンポジウムで検討されたものが来月ぐらいに出版される予定.
○当日配布資料「PISA」について説明がなされた
・ 2003年に比べ2006年の日本人の平均点が落ちたが,問題5題の内4題が地学を知らないと解けない地理や地球環境に関するものだから当然といえば,当然の結果となった.
・ 科学関連の職につくことを期待している生徒が,日本は7.8%とダントツ低く,意識が低い事が目立つ.
3.審議事項
3.1 今後の審議と報告について
○平委員長より,当分科会を2月に開催することを目途にし,滝沢委員の資料を基にして,提案のまとめを作成する旨が報告された.1月4日(金)13時半よりWG及びオブザーバーの方で分担を決め,要点をまとめた(約10ページ)ものをドラフティングする事が決定された.
2.3 地学オリンピックについて
○標記について久田氏より資料6を基にし,報告がなされた
・ 2007年10月に韓国において第1回が開催された.今回日本からは視察団を派遣したが,第2回から高校生を派遣する予定.また,第5回以降に日本を開催地として計画.
・ 2週間に亘り,各国高校生が国際コンペティションを行う貴重な経験であり,地学を拡げていくという面からも非常に重要.
・ 派遣経費/運営資金はJSTに申請予定
・ 宣伝や資金面等,対外的活動の協力をお願いする.
○その他
阿部氏が1月25日(金)に4年生の公開授業をやることが報告され,詳細は追ってメールにて送付されることになった.
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