日本学術会議  地球惑星科学委員会 国際対応分科会(第20期・第5回) 議事録(案)
    
日時:平成20年4月21日(月)10:00〜12:30
会場:日本学術会議6-A(1,2)会議室

出席(敬称略):
委員:河野長 平朝彦 岡部篤行 永原裕子 今脇資郎 上出洋介 佐々木晶 谷口旭 津田敏隆 中田節也 野上道男 氷見山幸夫 松本良 森田喬 池田隆司 
蒲生俊敬 神田啓史 田邉裕 波田重煕 藤井良一 福地光男 松浦充宏
湯元清文 
オブザーバー:藤田英輔(連合国際委員会副委員長)、
斎藤文紀(INQUA国内委員会委員長)
事務局:生形直貴 
欠席(敬称略): 碓井照子 入倉孝次郎 大谷栄治 奥村晃史 熊木洋太 竹内邦良 鈴木毅彦 佃栄吉 中尾正義 西脇二一 山中髙光 加藤照之

議題
1.前回議事録承認
2.平成20年度代表派遣について
3.日本学術会議の国際対応における今後の方向について
4.国際対応分科会としての20期の記録作成について
5.21期に向けての国際対応体制の整備について
6.その他
 ・IUGS-EC会議の報告

資料
資料1-a.第4回国際対応分科会議事録(案)
資料1-b.第3回国際対応分科会議事録
資料1-c.第2回国際対応分科会議事録
資料1-d.第1回国際対応分科会議事録
資料1-e.第1回国際対応分科会拡大役員会議事録
資料1-f.第2回国際対応分科会拡大役員会議事録(案)
資料2-a.平成20年度代表派遣実施計画(案)
資料2-b.地球惑星科学分野からの代表派遣申請
資料3.  日本学術会議の国際対応における今後の方向について
資料4-a.地球惑星科学における国際対応の現状と将来
資料4-b.日本学術会議が加入している国際学術団体(一部)と地球惑星関係の団体
資料4-c.地球惑星科学委員会国際対応分科会、およびその他の分科会、小委員会

1.前回議事録承認
前回議事録(案)を承認した。

2.平成20年度代表派遣について
推薦された代表派遣推薦の採択・落選が確認された。
また、昨年度から遠距離の場合(飛行8時間以上)はディスカウントビジネスの使用が可能となったが、予算が厳しくなってきたため土居委員長よりなるべく安いチケットを手配するよう派遣者へ連絡があったことが伝えられた。
― SCARの総会が7月にあり、代表派遣の準備をしているが派遣申請をしていない。
  - 昨年は執行状況の余裕をみて秋に追加公募していたが7月では難しいだろう。
― 今回落選しても追加公募で応募すれば復活(採択)する可能性はあるか?
 - 可能性はある。

3.日本学術会議の国際対応における今後の方向について
 資料3に基づき、国際委員会が取りまとめ中の報告書について説明があり、国際対応全般について意見が出された。
― 南極研究科学委員会は学会が後ろ盾にないので、団体が加盟金を払うのは難しい。
- いろいろな組織があるので、一般的な方針を決めた上で各組織の状況をみて検討することになるだろう。
― 団体が加盟金を支払う場合、学術会議は加盟金を支払わないという規則がある。
   しかし、学術会議が出来る前から分担金を払っている団体もあり、その後学術会議が出来て加盟した結果、双方から分担金を出しているケースもある。
  - 実際は学術会議だけではなく学会が余分に支払っている場合もあり、黙認されている。国際対応の規則は内規であり比較的簡単に変えられる。従って規則を変えることに制約はあまりない。
 ― 国際的な事は国際標準でやらなければならない。学術会議の活動を国内事情に束縛されないように財政当局に分かってもらう努力が必要。
  -  20期になり政府側に働きかけたため学術会議を尊重する傾向になってきた。いずれ予算面に反映されるかもしれない。
 ― 学術会議は分担金を出していないところは存在していることすら把握していない。申請したいという予算待ち団体の統計やベースになる情報を抑える必要がある。学術会議に国際教育として認知されるという事と、分担金を払ってもらっているかという事を切り離して考えないといけない。また、団体毎に分担金額に差があるが、分担金額が多ければ評価が高いわけではなく、分担金が少なくても評価される活動をしている団体もある。学術会議はお金が余っている大きな団体よりもそういう小さな団体に多く支払えば、学術会議の評価もあがるのではないか。
- 学術会議がナショナルセンターの役割を果たすには学術交流の団体全体を把握することが必要となってくる。分担金の金額を見えるようにすべきで、国内委員会を経由し学術会議に請求する事は事務手続き上難しいが、報告をすることは出来る。
 ― 団体にどの国がお金を出しているかという情報も学術会議に必要。情報収集は会員に呼びかければいいのではないか。
 ― 日本の公的なお金を外に出すのは難しく、国際的活動においても日本はお金を出せないため対応出来なかったことがあった。そういう事を学術会議が整理するとスムーズに物事が進むのではないか。
- 考慮する必要はあるが、まずは(現状の)情報を集めることが必要。国際組織対応の問題点を集め、学術会議内で解決・改善できれば実施し、出来なければ他の組織と協力して検討する。以前国内のお金を外に持ち出す事が難しかったのは事実だが学術面では「すばる」以降相当改善している。
 ― IGUの役員会を日本で開催する際に、学術的な事でないため予算支援がなく、大変苦労をした。またIGU事務総長から後任を依頼されたが、日本では到底出来ない。韓国政府は事務室、事務局員、助手をつけ、3〜4回の海外派遣という待遇だが、日本では学術会議から年1回だけの代表派遣としての支援しかない状況。そのため、日本はインターナショナルなセンターとしての仕事が出来ない。インターナショナルな活動の支援として、概算要求などで予算を増やす働きが必要。
  - 学術会議は海外での会議に派遣は出来るが、日本でやるためのサポートがない。しかし、全体の予算が増えないという条件下では、予算をどれだけ3つの事業(加盟金・代表派遣・国内会議開催支援)に有効に使えるかに集中されてしまう。サポートスタッフや事務補助がない問題があっては日本がインターナショナルセンターになることが出来ず、この問題をどうにかしないと、いつまでも日本の   地位が上がらない。
― 国際委員会から対外報告等で学術会議の国際貢献のあり方を提言してはどうか。
 ― 法人化すれば民間から資金を導入できる。19期に何で法人化しなかったのか。
 ― 内閣の中で影響力が発揮できるため。発言力を増やし、存在感を高め次の段階へいくという戦略だと思う。即効性のある対策ではないが、予算も増えるように持っていく。

4.国際対応分科会としての20期の記録作成について
5.21期に向けての国際対応体制の整備について

 資料4-aは地球惑星圏分科会で作成中の記録に入れる予定の国際関係のまとめである。HP掲載用に提出された各委員会からの報告を20期の最後に分科会の報告としてまとめたい。資料4-aはその前書きとする予定。これらの件に機動的に対応するために拡大役員会で具体的な作業をする。国際対応体制についても整理した上で実行案を作り、最終的に分科会に報告する。
 
 ○以下は、20期がどうであったか、21期にどうしたらいいか、について出された意見である。
 ― 地球科学共通の求心力になる目標をつくるのはどうか。風潮や意識の問題だが、今回のような報告書等にも地球科学共通の目標として1,2行書けるようなもの。
   アウトリーチや何かを始める時にあるといいのではいか。
 ― IYPEでは「EARTH SCIENCE FOR SOCIETY」というスローガンを持っているが、確かにそういう目標があるといいと思う。
 ― 日本はアメリカやヨーロッパしかみていないが、今アフリカでも連合体を作りたがっており、ヨーロッパやアメリカには支配されたくないという理由で日本に協力が求められている。アジア学術会議と同じように今後アフリカとも交流していくのもいいのではないか。
 ― 日本が学会の国際的中央オフィスになり、事務局を日本に持ってくる事は非常に少ない。21期の戦略を考える上で、日本発のメッセージや日本が国際的リーダーシップをとるための対応を出来るだけ早い時期にとらないといけない。そのため、日本が主体的に活動できる仕組みを学術会議が提言すべきである。この分科会でドラフトを作る意気込みでやっていくべきではないか。
― IGUの事務局はこれまでヨーロッパ、アメリカ、カナダでしかなかったが、最近韓国に来た。日本は外的条件を全てクリアしていたが、お金だけが問題だった。中国で役員会を開催すると入国してから全て中国側が負担するほど国を挙げて支援している。オリンピックや万博も誘致している。またUNESCOのアジアセンターはタイになっている。学会や連合のセンターは何としても日本に持ってきたいと思う。
― 単に事務局を持つだけではなく国の大きなサポートがないと続かない。
― 日本の政治家は認識していない。
― 学術会議から働きかけができないか。
― 提言するなら来年度以降の話になるが、早く手を打つ手段はないか。
― 官房長官が日本で開催する国際会議を増やせという発言をしたが、言葉だけで予算がついていない。
― 事務局問題もある。引き受けてもどこがやるのか。今まで育成してこなかったという問題がある。
― 英語教育が大切。最近国際会議で困っているのは日本人だけ。飛びぬけて英語が出来ない。英語教育が間違っているのではないか。
 ― 事務局の引き受け場所は国立大学や法人化した研究所の可能性が大きいのではないか。
― 日本では国際的なものが評価されない。
― 国立大学は学会をやると部屋代をとられるが、私立大学では補助金がでる。大学のイメージが上がるし、評価される。国立でも大学の活動をあげているという風に捉えれば可能性が出てくるのではないか。人を新たに雇うとなると社会保険や場所問題が出てくる。
― 学術会議には予算はないが権威を持っているので、学術会議がお金を使える仕組みを作るべき。

○小委員会がたくさんあるが21期にどうするか
 ― 小委員会は旅費サポートがないのでメールでの活動が活発だが、その活動が反映される仕組みがまだない。今後作る予定。
― 人数が多く定足数が集まらないため会議が開催できない。旅費のサポートがないにも関わらず定足数で縛られる状況はどうにかできないか。
- 分科会でも問題になっており、定員の扱いをゆるくするよう全体で検討中。現在アンケートを実施しニーズがあるかどうか把握している状況。
― テレビ会議や電話会議はどうか。
  - 問題ない。
― メール会議を開催した時の周知はどうすればいいか。
- まだ仕組みが出来ていないので検討する。メール会議を正式な会議として扱うことは難しいので、メール会議として活動報告をつくりHPへ正式な会議と並べて掲載することになると思う。
 ― 分科会や小委員会活動は「会議」とリジッドに考える必要はなく、独自のHPへのリンクでも問題はない。活動している事が見えられることが大切。活動内容を公開すれば情報共有ができるし、そのために連合のHPも活用すべき。

当会議での議論は午後の拡大役委員会において更に検討を進めることにした。

6.その他
  各委員会より報告がなされた。