第20期日本学術会議 地球惑星科学委員会国際対応分科会
第1回IUGS小委員会 議事録
日時:2006年6月30日(金曜日)午後2時00分〜午後5時00分
場所:日本学術会議・会議室
出席委員:井上大栄、小山内康人、小松正幸、佃 栄吉、西脇二一、松本 良欠席委員:岡田尚武、オブザーバー:大矢 暁(IYPE準備委員会)
報告事項
1、本委員会設置までの経緯の報告(松本)
・ 第20期日本学術会議の分野別委員会の一つとして、地球惑星科学委員会が作られ、2006年2月25日、7名の学術会議会員と3名の国際学術団体役員および17名の国際学術団体国内委員から構成される地球惑星科学委員会・国際対応分科会が開かれた。
・ この分科会で国際学術団体に対応する国内委員会(小委員会)を組織することがそれぞれ対応する委員に要請された。
・ IUGS対応委員である小松と松本が中心となり、3月7日、この2名を含む7名からなるIUGS小委員会がに国際委員会に提案された。
・ 提案に基づき「地球惑星科学委員会国際対応分科会IUGS(国際地質科学連合)小委員会」が常設の委員会として設置(2006年5月25日〜2008年3月31日)された。
・ 小委員会委員は以下の通り。
井上大栄 電力中央研究所 首席研究員
岡田尚武 北海道大学第学院理学研究科 教授
小山内康人 九州大学大学院比較社会文化研究院 教授
小松正幸 愛媛大学 学長
佃 栄吉 産業技術総合研究所・研究コーディネータ
西脇二一 奈良大学社会学部 教授
松本 良 東京大学第学院理学系研究科 教授
2、第19期地質学研連の活動の報告(第20期への引き継ぎ)(小松)
・ 第19期日本学術会議において、第4部(理学)に属する地質研連は、地質学会、応用地質学会、地下水学会、岩鉱学会、古生物学会、情報地質学会、地熱学会、産業技術総合研究所からの推薦委員11名(人数配分は厳密に決められていた)と2名の学術会議会員から成っていた。構成学術団体に足場を持っており、個人単位でトップダウン的に構成される第20期と大きく異なっていた。
・ 地質研連はIUGS国内委員会として国際対応も行っていたが、当初の重要な役割は、科学研究費審査配分の委員を決める事であった。その機能は次第に失われ、第19期では、国内学術団体への情報伝達や調整と国際対応であった。
・ この頃、国内では地球惑星科学関連の学術団体が連合を作る動きがあり、地質研連としても連合発足に向けて積極的に対応した。
・ 国際的には、IUGSの提案によるUNESCOの新規プロジェクトとしてIYPE(国際惑星地球年)の動きが急で、地質研連が旗を振る形で「IYPE国内準備委員会(委員長 大矢 暁)」を発足させ、関連学会でIYPEの名を冠したシンポジウムを開催するなど積極的に支援、2004年12月にはキックオフ会議を計画したが、この年の国連総会でIYPEの発足が認められず、その後IYPE活動は停滞していた。なお、2005年12月に開かれた国連総会ではIYPEプロジェクトが承認された。これを受けて国内IYPE委員会の再組織が必要である。
・ 第19期の地質研連では、第20期のあり方について議論され、学術会議のサロン化を阻止し実効的に学術振興をはかる組織とするには、関連学協会との関係を密に保たなければならない、との意見をまとめ発言した。
審議
1、小委員会の組織
出席委員の互選により、全員一致で松本 良が委員長に選出され、松本の要請により、佃 栄吉が小委員会幹事となった。
2、小委員会の位置づけと役割
・ 小委員会は国際対応分科会の1小委員会であり、その位置づけはIUGSに対応する国内委員会である。しかし、第20期学術会議は関連学協会との関係が断ち切られており、小委員会活動にも支障をきたすと懸念される。このような状況を鑑み、IUGS小委員会として、地球惑星科学委員会が地球惑星科学連合と連携を保つ事を強く期待する。
・ 研連対応の組織がない状態では、国内学術団体への情報伝達や各団体からの意見の吸い上げ、取り纏めも本小委員会の重要な役割と考える。小委員会は構成学協会からの推薦委員で構成するものではない、とする第20期の理念は理解するが、委員会活動に実効性を持たせるため、本小委員会の委員には、原則として次の学協会等を出身母体とする者を含めることを申し合わせる。
地質学会、応用地質学会、地下水学会、岩鉱学会、古生物学会、
情報地質学会、地熱学会、産業技術総合研究所現委員には地下水学会、地熱学会を母体とする委員が含まれていないので、 他の国際対応小委員会の動きも考慮しつつ、今後、委員数を増やす際にこの点に留意することを確認する。
3、IYPE委員会の位置づけと活動
・ 国際惑星地球年(IYPE)対応国内暫定実行委員会(以下IYPE委員会)は、第19期地質研連により、学術会議の外の委員会として組織され(委員長:大矢 暁、副会長:佃 栄吉ほか)、事務局を産総研におき、関連するGeoparkとも連携して活発に活動を展開してきた。しかし、国連でのIYPE承認がおくれた事、我が国の対応が必ずしも積極的ではなかった事により、最近の活動状況な鈍くなっている。
・ 第20期ではIYPE委員会の設立母体である地質研連が“消滅”したため「存在」の根拠も失いかねない状況にあり、事務局を置く産総研でも活動が困難な状況にある。2005年に国連で承認され本格的に動き始めることが決まったことを受け、IUGS小委員会は、IYPE委員会を本小委員会の中のワーキンググループと位置づけ、当面、会長他の委員構成を前のまま再発足させることとする。こうする事で、IYPE委員会は日本学術会議の中に位置づけられることとなる。
・ 7月下旬には、国際的キャンペーンについて地球惑星科学委員会としてどのような体制を組むかが話合われる予定である。この会議の決定を待って、新IYPE委員会の第1回委員会を開く事とする。
・ オブザーバーの大矢氏より、IYPEキャンペーンの中心であるEder氏と Mulder氏が7月末に来日することが紹介された。IYPE委員会としてお二人に会い、“災害地質”など日本における可能なIYPE活動について話しあう予定。
・ 松本より、IUGS の会長であるZhang Hongren氏が、、IYPEの宣伝のため第17回国際堆積学会議(2006年8月—9月・福岡)に来る事が紹介された。IYPEの宣伝は産総研が出資するブースでも行われる予定。
4、2007年 IUGS Executive Committee 会議開催について
・ IUGS事務局長Peter Bobrowsky氏よりIUGS国内委員会に対し、2007年のIUGS-EC会議を2007年1月14日〜21日の期間、日本で開くよう要請があった。
・ IUGSの中でこれまで日本が果たして来た役割を考えると、この要請は拒否できないと判断し、2007 IUGS ECを日本で開催することを受諾する事とした。
・ 開催場所について、@つくば市(提案:佃 委員)とA奈良市(提案:西脇委員)から提案があった。つくば市では、センター試験のため19日以降のホテルのよやくが厳しいこと、ホテルの近くの国際会議場がすでに予約されており、会議は産総研の会議室で行う、このため毎日の移動が必要となる、などの問題がある。
・ 奈良市ではセンター入試の影響はなく、会議場は、東大寺のそばに出来た新公会堂が比較的安価で使用できる。産総研のように手伝いの人手が少ない、聴衆がいないので講演会は開けない、などの問題があるが、Peter Bobrowsky氏やECメンバーが期待する“カルチャー環境”にあり、このような国際会議をするには奈良が適当だろうと判断し、奈良での開催を決定した。概要は以下の通り。
準備委員長: 西脇 二一
日程:
2007年1月14日−15日 フィールドトリップ (未定)
2007年1月16日−20日 IUGS EC 会議 (奈良県新公会堂)
2007年1月21日 適当な場所(京都?大阪?)で講演会 (未定)
講演会はIYPEのキックオフとするのがタイミング的には良いかもしれない。
5、その他
・ 次回の国際対応分科会が予定されている7月28日は、松本 良 委員長は航海調査中であるため、佃 栄吉 幹事が代理で出席する事とする(学術会議事務局の了解済み)。
・ 対応する委員のいる学協会にはその者が、対応する委員のいない地熱学会、地下水学会には、松本 委員長が議事録を送ることとする。
・ 学術会議事務局(佐野)より、代表派遣の追加募集について説明があった。IUGS-GeoParkの第二回国際会議(2006年9月アイルランド、ベルファスト)はIUGSの正式な会議であるので、ここに佃 栄吉委員を派遣する申請を行うこととする。