| 日本学術会議地球惑星科学委員会国際対応分科会 平成19年度活動報告 | |
|
| |
[委員長] 斎藤靖二 (神奈川県立生命の星・地球博物館) 250-0031 小田原市入生田499 saitou@nh.kanagawa-museum.jp | |
[委員] 平朝彦 (海洋研究開発機構) 岡田尚武 (北海道大学大学院理学研究院) 北里洋 (海洋研究開発機構) 木村学 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学) 千木良雅弘 (京都大学防災研究所地盤災害研究部門) 中田節也 (東京大学地震研究所) 藤井敏嗣 (東京大学地震研究所) 松本良 (東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学) 佃栄吉 ( (独) 産業技術総合研究所) 西脇二一 (奈良大学社会学部) | |
[分科会・小委員会目的] 新しい学術会議の理念にそってIUGSに関わる国際対応活動を一層発展させ、国際的視点から地球に関する地質科学的諸課題の研究および教育の促進に貢献すること、北西太平洋域の沈み込み帯をはじめとして各地の変動帯研究を通して交流を発展させ、広く地質科学の振興と普及に務めて社会貢献すること。 | |
[分科会・小委員会平成19年度成果] 本分科会のもとにIYPE (国際惑星地球年) 、INHIGEO (国際地質学史) 、ICS/SOG (国際層序年代) 、IAH (国際水文地質学) 、IAGC (国際地球化学) 、IGCP (国際地質研究計画) 、ILP (国際リソスフェア計画) の各小委員会が置かれており、分科会は地質科学全般について国内外へ向けた情報発進および調整の役割を担っている。平成19年1月に奈良で開催されたIUGSのExecutive Committeeの成果を受けて、IYPE実行委員会が組織され「地質科学の成果を人類社会へ」の基本理念として国際的なアウトリーチが開始された。2008年のコアイヤーへ向けて、地質の日の制定、学生地質コンテスト、ジオパーク運動、「地下展」の後援などの活動が進められている。地層の国際基準制定や国際対比は、IUGSの地質科学標準化の使命の一つであり、層序区分として廃止が検討された「第四紀」については復活を提案し、国際基準へのわが国の地質学研究者の意見反映に努めた。IGCP関連では、三畳紀パンサラッサ海の対比、アジア・太平洋地域のモンスーン・デルタ、アジアにおけるモンスーンの進化とテクトニクス、東および南アジアの地質学的解剖、アジアの白亜紀における古気候の研究がなされ、国際集会や成果の公表が行われた。平成20年1月にIUGS本部へ、年報としてIYPEはじめ各小委員会の活動と地球深部掘削船「ちきゅう」の南海沖掘削について報告した。 | |
[分科会・小委員会平成20年度活動計画] (1) 平成20年8月にノルウェーのオスロで開催される第33回万国地質学会議におけるIUGS本部総会に参加して、活動報告を行うとともに関連セッションの討議に加わる。 (2) 平成20年10月に富山において開催される第36回IAH (国際水文地質学会) を支援する。テーマは「統合された地下水の科学と人間の幸せ」である。 (3) IYPEに関連する活動の推進に努めるとともに、平成20年8月に高知において開催される「21世紀先進的研究によって探査されるアジアの海」をテーマとする第6回アジアマリーンジオロジー国際会議を支援する。 (4) 平成20年7月にカナダにおける「2008年ゴールドシュミット国際会議」や11月にタイ王国での「第4回国際シンポジウム:東および南アジアの地質学的解剖」などのIGCPプロジェクトを支援する。 (5) INHIGEOの国際会議が2011年にわが国で開催されることが正式決定されたことを受けて、その準備に協力する。 | |
[対応団体名称 (和文)] 国際地質科学連合 | |
[対応団体名称 (英文)] International Union of Geological Sciences | |
[対応団体略称] IUGS (アイユージーエス) | |
[対応団体目的] 地球に関する地質科学的な問題 (基礎科学的ならびに応用科学的のいずれをも含む) の研究を奨励し促進すること、地球の理解に資する限りにおいて、地球外天体の研究を促進すること、国際的ならびに学際的な共同研究が必要とされる問題の研究を奨励すること、地質科学に関する社会の理解を得ることに務め、広い意味での地質学の教育を促進すること、そして人類全体に関わる地質学的諸問題の側面を明らかにすること。 | |
[対応団体2007年成果] 第57回評議委員会が平成19年1月に奈良で開催され、20年3月にはモロッコで開催された執行委員会に松本良評議員が出席し、連合の基本方針の討議がなされている。季刊の機関誌Episodesは定期的に出版され、電子媒体としてのBulletinも27号まで刊行されている。とくに本年8月にオスロで開催されるIGCや、コアイヤーをむかえたIYPEの活動に関する情報が発信されている。また、ICSによってIUGSの重要な使命である地質年代区分の検討が進められており、カンブリア系やオルドビス系、古第三紀の一部などについて国際基準模式地の提案がなされ検討が進められている。第四紀問題については、Neogeneの最上位にあったGelasianを第四紀にふくめる提案を認めることで理事会レベルでは決着したが、さらに平成20年8月のIGCにおいてINQUAによる検討が続けられる。これはNeogene (新第三紀) の地質区分にも関係しており、すでに地質区分から消滅しているTertiary (第三紀) の用語とともに検討することが必要となる。 | |
[対応団体2008年計画] 2008年のもっとも重要な活動は、ノルウェーのオスロで8月6日から14日にかけて開催される第33回万国地質学会議である。初期生命と適応、気候変動、自然災害、水と健康、鉱物資源、エネルギー、地球の未来などのテーマで多くのセッションが展開される。会議の前後には、野外巡検なども企画されている。また、本年はIYPE活動の中心となる年であり、科学計画として掲げられた10課題の活動が推進される。それらは地下水、災害、健康、気候変動、資源、巨大都市、土壌、海洋、地球深部、生命といった社会とつながりのある課題であるが、地球と人類の持続可能な未来のためには地球科学の知識と技術が欠かせないとして、IUGSがユネスコと共同で社会へ働きかけるものである。2004年に刊行された「A Geologic Time Scale 2004」は、新たな国際基準模式層序と年代値にもとづいて再検討されるであろう。常置委員会やタスクグループの活動、IGCPなどの国際研究計画、定期刊行物の出版などはこれまでと同様に行われる。 | |