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サイエンスセクションボード プレジデントの挨拶

宇宙惑星セクションの立ち上げに際して
永原 裕子
東京大学大学院理学系研究科教授・日本学術会議会員
専門分野:惑星科学

 日本の地球惑星科学のありかたを根本的に変革する重要な契機となるであろう,日本地球惑星科学連合の社団法人化を心よりお喜び申し上げます. 今後のサイエンスの活動は5つのセクションを通じておこなわれることになり,旧来の細分化された分野を超え,新しいサイエンスの創出が可能となることが期待されます. 私は宇宙惑星セクションの暫定プレジデントとして,2010年5月の選挙によるセクションプレジデント選出までの期間,宇宙惑星科学分野におけるサイエンスの推進, そのために必要なコミュニティーのありかたについての議論,政策への働きかけ,社会への情報発信,日本地球惑星科学連合大会における この分野のセッションのありかたなどを, みなさまとともに進めてゆく所存です.これを実現するため,自分は宇宙惑星科学を目指していると思っておられるすべてのみなさまに, 宇宙惑星科学セクションに個人登録をしていただくことを心よりお願いいたします.

新しい大気海洋・環境科学の創成にむけて
中島 映至
東京大学気候システム研究センター教授・センター長・日本学術会議会員
専門分野:大気科学・気候科学

 大気海洋・環境科学セクションは,空に浮かぶ雲や洋々たる海など, 我々にとってもっとも身近な地球表層系の自然環境を扱う研究を振興することを目指します. この分野には,地球温暖化や,古気候問題から将来の気候予測など,生活や身のまわりの自然環境の存続にとって 大切な問題が多く含まれていますので,その形成メカニズムと変動メカニズムの理解,そしてそのモデリングは非常に重要です. そのため,大気や海洋,環境諸課題それぞれの研究は,すでに気象学会や海洋学会をはじめとする長い歴史を有する個々の学会において扱われてきました. しかし,我々の理解が深まるにつれて,システム間の相互作用や全体像の理解,複雑系としての問題解明などが新しい焦眉の課題になってきました. このような状況のもとで,本課題を地球惑星科学の中できちんと位置づけて議論することが,非常に有効であると考えます. このような理念に賛同していただき,多くの方々が連合のもとに結集して,新しい次元の連携と切磋琢磨をしていただくことを期待しております.

ともに「地球人間圏科学」を創りあげましょう!
岡部 篤行
青山学院大学総合文化政策学部教授・日本学術会議会員
専門分野:地理学・地理空間情報科学・空間分析

 この度,地球惑星科学連合が社団法人化され,地球に関わる様々な分野の研究者が集い,新たな学融合を行う場が整ったことは喜ばしい限りです. 地球人間圏科学は,そのような場でこそ育つこれからの研究分野です.  地球人間圏科学の研究対象は,地区,地域,地球における地球的自然の活動と人間の活動(経済・社会・文化活動を含む)が織りなす諸現象です. そのような現象の調査・観測,測定,記述(地図化),データ蓄積・管理,分析,モデル構築,予測,計画・政策策定,伝達・視覚化などの研究をする分野です. その大きな特色は,自然科学,工学,人文・社会科学の視点を複眼的に持つところにあります.  現代の社会問題には,大規模災害問題,環境問題,土地資源問題などに見られるように,地区・地域の問題が地球全体に影響を及ぼす問題が数多くあります. 地球人間圏科学は,これらの問題の解決に資する研究貢献が期待されている分野でもあります.  皆さんの研究している自然科学,工学,人文・社会科学を礎に,それを統合して超える地球人間圏科学を共に創りあげましょう!

固体地球科学セクションの発足にあたって
藤井 敏嗣
東京大学地震研究所教授・日本学術会議連携会員・日本地球惑星科学連合評議会前議長
専門分野:マグマ学・火山学

 日本地球惑星科学連合が法人化を果たしましたが,今後は個人会員の増加を図り,単なる学会連合にとどまらない, 地球惑星科学コミュニティ全体を包含する新しい組織として一層の発展を遂げる事を期待します. 固体地球科学セクションは他のセクションとともに,個人会員を基盤として,この新しい日本地球惑星科学連合を支えていくことになります.  固体地球科学の分野では,これまで地殻,マントル,コアからなる固体地球の組成・状態・構造と,様々な時間・空間スケールでの, それらの発展の過程の理解をめざして,それぞれの分野に尖鋭化し,専門性を高めてきました. このような活動はこれからもそれぞれの学協会の中で続けられるわけですが,同時に,これまでの細分化した固体地球科学の全分野を俯瞰して, 新たな展開を目指すことも必要です.それぞれの学協会での専門性を超えて,俯瞰と統合をめざした議論の場を確保するためにも, 固体地球に関係する分野の研究者・学生はぜひとも,新しい日本地球惑星科学連合の固体地球科学セクションへの個人会員登録をお願いします.

「地球生命科学」セクションへの招待
北里  洋
(独)海洋研究開発機構地球内部変動研究センタープログラムディレクター・日本学術会議会員
専門分野:地球生命科学・海洋微古生物学・深海生物学

 「地球生命科学」(Biogeoscience)は惑星地球における生物に関する諸現象について その起源から多様な生物に満ちた現在まで,惑星地球の共進化も含めて研究しようとする新しい分野です. 「地球生命科学」では,過去から現在に至る生物が関わるすべての事柄を研究対象とします. たとえば,宇宙における生命,化学進化,生命の起源,初期進化,真核細胞の起源とそれらの進化, 大量絶滅,生物が関わる地球環境変動,生物古海洋学,地殻内生物圏,biomineralisationなどです. 分子系統,形態形成,生態系進化,進化理論なども含みます.また,海洋の酸性化などの地球環境問題も取り上げていきます.  「地球生命科学」セクションでは,地球惑星科学分野の研究者だけでなく,生物・生命科学分野の研究者の参加も広く求めます. そのために生物・生命科学関係の学会連合とのワークショップを行うとともに,AGU, EGU, AOGSとのInternational Session も積極的に仕掛けたいと思っています.  分野にとらわれない“若手”研究者が数多くこのセクションに登録し,活躍されることを期待しています.










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