
プレスリリース
2006/07/27
日本地球惑星科学連合より文部科学省へ提出した
義務教育段階での「理科」のあり方に関する提言について
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日付 2006年7月27日(木) |
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発表タイトル 「日本地球惑星科学連合より文部科学省へ提出した義務教育段階での
「理科」のあり方に関する提言について」
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情報提供 日本地球惑星科学連合
(東京都文京区本郷7-3-1 東京大学理学部1号館719
Tel: 03-5841-4291, Fax: 03-5841-1364, Email: office@jpgu.org)
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内容 (a)
文部科学省への提言書の提出について
日本地球惑星科学連合は2006年7月27日に次期学習指導要領の改訂に向けての提言書を文部科学省へ提出しました.提言書のタイトルは,「すべての児童・生徒が地球人としての科学リテラシーを身に付けるために −義務教育段階での「理科」のあり方に関して−」です.本提言書では,現行の学習指導要領にて地球惑星科学に関する内容のうち,欠如,著しい内容の不足,不適当な取り扱い方をされている内容等に関して,次期学習指導要領では内容の適切な取り扱い方をすることを提言しています.加えて,これらの内容を含め児童・生徒が十分に教育を受ける時間を確保するため,義務教育段階における「理科」の授業時間数を増加するように提言しています.詳しくは資料1をご覧下さい.
(b) 提言書提出持参者
代表・運営会議議長 浜野洋三(東京大学)
教育問題検討委員会副委員長 根本泰雄(大阪市立大学)
教育問題検討委員会教育課程小委員会副委員長 瀧上 豊(関東学園大学)
(c) 今回文部科学省に提出した提言の趣旨について
次代を担う子どもたちは,地球環境問題,自然災害,資源・エネルギー問題を理解し,自ら考え行動できる力を持つ必要があります.これらの課題を考え解決していくためには,私たちすべてが基本的な科学知識と科学リテラシーを身に付ける必要があります.これらの科学知識と科学リテラシーは,主として学校教育において育成をはかる必要があります.特に,必要最低限の基礎的な科学知識と科学リテラシーは義務教育段階終了までに習得しておく必要があるといえます.
ところが,現行の小学校および中学校学習指導要領では,地球惑星科学に関連する内容に限っても,海に囲まれた日本の地勢であるにもかかわらず,海に関してほとんど学習する機会が与えられていません.また,最近の梅雨期における集中豪雨による被害にみられるように,自然災害が多発している状況が存在しているにもかかわらず,現行の小学校および中学校学習指導要領では,小学校では地震か火山かを選択して学ぶ,中学校では「地域において過去に地震,火山,津波,台風,洪水などの災害があった場合には,その災害について調べること」とあり,様々な種類の自然災害に関して学ぶことにはなっていないといった問題があります.あわせて,生活環境の変化にともない,「理科」の原点である自然観察等の具体的な自然体験が子どもたちに欠如してきていることも問題になっています.
そこで,提言の趣意に記した通り,初等・中等教育全体を見通して3つの「理科」の教育目標を設定し,「理科」のあるべき姿,内容に関して検討を行い,地球惑星科学に関連した内容として次期学習指導要領に必ず追加する必要があると結論づけた内容を提言することとなりました(資料1).
(d) 本提言が取り入れられた場合に期待される成果と課題
提案する本提言が取り入れられた義務教育段階における「理科」を履修した児童・生徒には,提言にある「本提言が取り入れられた場合に期待される成果」(資料1)が得られると考えています.
そのためには,小学校教員の「理科」教授における力量の向上,小学校教員および中学校「理科」教員の教員養成,現職教員の研修のあり方も検討する必要があると考えています.日本地球惑星科学連合では教育問題検討委員会の中に教員養成等検討小委員会を設置し,こうした検討,議論,研究を開始しており,近いうちにこれらのあり方に関する考えを表明できるよう作業を進めているところです.
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日本地球惑星科学連合と教育問題への対応
(a) 日本地球惑星科学連合について
2005年5月25日に日本地球惑星科学連合が設立されました.2006年7月27日現在,日本の地球惑星科学関連44学協会が加盟しています.日本地球惑星科学連合については,設立時に幕張メッセ国際会議場にて記者発表を行いましたので,詳しくはその際に配布した資料(資料2)および日本地球惑星科学連合ホームページ(http://www.jpgu.org/)をご参照下さい.
(b) 日本地球惑星科学連合の教育問題への対応
日本地球惑星科学連合において,地球惑星科学に関する教育問題の検討は最重要課題のひとつであることから,教育問題検討委員会が設置されています.教育問題検討委員会は,日本地球惑星科学連合へ加盟する44の学協会の会員から選出された現職の学校教員,社会教育施設等関係者,大学等の研究者による委員から構成されています.教育問題検討委員会は,初等・中等・高等教育を含む生涯教育における地球惑星科学教育全般に関わる諸問題を検討し,文部科学省や一般社会に対する提言の原案を作成する役割を担います.今回の提言も,この委員会で検討されまとめられたものです.
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*日本地球惑星科学連合設立以前にも,関連した活動として,地球惑星科学関連学会合同大会(以下,合同大会)において,2000年〜2001年にユニオンセッションの一環として「地学教育セッション」を,2002年からはレギュラーセッションとして「地学教育セッション」を開催してきました.また,2003年には「地球惑星科学関連学会連絡会」の下部委員会として「地学教育」委員会が設置され,
2003年〜2005年には特別公開セッション「地学教育」を開催し,地学教育問題に関する議論を行うなど,さまざまな活動を行ってきました.日本地球惑星科学連合設立後は,2005年7月29日に文部科学省へ後期中等教育段階(高等学校等)での科目「教養理科(仮称)」創設の提言提出(同日,記者発表の実施),2006年3月28日に文部科学省へ"中央教育審議会教育課程部会「審議経過報告」に対する意見募集について"の意見募集に対して4つの意見を提出,2006年5月14日に2006年大会にて一般公開プログラム(特別公開セッション)「日本地球惑星科学連合が提案する理科の教育内容 −「教養理科(仮称)」に基づいて−」とレギュラーセッション「地球惑星科学の教育とアウトリーチ(旧,地学教育)セッション」とを開催するなど,さまざまな活動を行ってきています.
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(c) 教育問題に関する現在の検討事項および今後の検討事項
日本地球惑星科学連合では,引き続き,地球惑星科学の教育に関する以下のような懸案事項について議論・検討を行い,政策立案・提言作成等を行っていく所存でおります.
初等・中等教育に関する諸問題
・センター試験の物理と地学とが同時間帯に設定されている問題(現在進行中)
・センター試験での「理科」の科目選択に関する問題(現在進行中)
・次期学習指導要領における教育課程での理科の位置付けと領域の配置に関する問題(現在進行中)
・次期学習指導要領に関する問題
- 小学校教科「生活科」が理科教育に与える影響にかかわる問題(現在進行中)
- 後期中等教育段階と小学校・中学校教科「理科」との整合性にかかわる問題(現在進行中)
- 後期中等教育段階における教科「理科」の選択科目「地学」にかかわる問題(現在進行中)
- 理科の学習を進める上での教育条件整備にかかわる問題
・初等・中等教員養成に関する問題(現在進行中)
・初等・中等教員の現職教員の研修に関する問題(現在進行中)
高等教育に関する諸問題
・2006年問題(新学習指導要領下で学んだ学生が大学に入る初年度)
・2007年問題(数字上の大学全入時代の到来)
・2010年問題(新学習指導要領下で学んだ学生が大学院に入る初年度)
その他
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