2010年大会の ユニオンセッション

 

各学会に共通する話題を取り上げるセッションです。
2010年大会で開催されるユニオンセッションは以下の4セッションです。
 

 

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U-001 地球惑星科学の進むべき道:大型研究のありかた
 
平 朝彦 (海洋研究開発機構地球深部探査センター)
  大型プロジェクト研究は、サイエンスの最前線を切り開く上で重要な役割を果たしてきた。地球惑星科学の大型研究の特徴は、多くのものが、海洋掘削・環境・地震・防災・宇宙開発など、国策として進められることである。そのなかで、いかに主体的なサイエンスを展開できるのか、またその自主性を確保するには、どのような体制の整備が必要なのかを議論する。 

U-002 金星に旅だった探査機"あかつき"を通して創られる惑星気象学
 
中村 正人 (宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部)
  世界で初めて惑星気象学の設立を目的として建造された日本の金星探査機”あかつき”はついに大地を蹴ってはばたいた。本年12月には金星に到着し、約2年間の観測を通して金星大気のダイナミクスを探る。本セッションを、具体的な観測計画を基に、そこからどの様な金星大気や惑星本体の情報が得られるかを議論する場としたい。

U-003 極域科学の新時代
―南極大型大気レーダーを軸として―
佐藤 薫
(東京大学)
  PANSYは、世界初の南極大型大気レーダーを、総合大気観測拠点でもある昭和基地に設置し、対流圏・成層圏・中間圏・熱圏/電離圏に及ぶ広い高度領域を高精度・高分解能で連続観測を行い、地球気候の中で極域が果たす役割を定量的に明らかにすることを目的とした大型計画である。来年度建設されるこのPANSYレーダーを軸に、大気に限らず広く極域科学について議論する。

U-004 地殻流体と沈み込み帯のダイナミックス 高橋 栄一
(東京工業大学)
  日本列島を特徴づける、地震・火山活動など沈み込み変動現象の多くに鉱物粒界に存在するH2Oなどの流体(地殻流体)が深くかかわっている。流体の組成・組織・物性・移動・岩石との相互作用を、観測・野外調査・実験・分析・理論計算など学際的な研究手法で検討したい。分子構造から島弧全体まで様々なスケールにおける地殻流体の実態とダイナミクスに関する研究発表を期待する。また、環境・資源・水文に関係する講演も歓迎する。