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藤井 敏嗣 先生










 

・受賞理由

地質学,特に火山学・マグマ学分野における顕著な功績,および火山防災学の発展に多大な貢献をした功績により



・経歴

1970-1975年(東京大学理学系大学院):玄武岩マグマの結晶分化、マントル捕獲岩の温度・圧力履歴の解読
1975-1984年(東京大学理学部助手、米国カーネギー財団地球物理学研究所博士研究員、カナダ、アルバータ州立大学客員研究員):高圧実験による地質温度・圧力計の開発、マントル捕獲岩の温度・圧力履歴の解読、マグマの高圧下での物性研究、海洋玄武岩の成因の研究
1984-2001年(東京大学地震研究所助教授、教授):三宅島および伊豆大島火山のマグマの成因の研究、海洋玄武岩および洪水玄武岩の成因の研究、マグマの高圧下での物性研究、超高圧下マグマ物性測定のためのラジオグラフィーの開発、超高圧下での水とマグマ組成の研究
2001-2010年(東京大学地震研究所教授、東京大学理事・副学長):富士火山マグマの研究、島弧マグマの組成変化の研究)
2010年以降(NPO法人 環境防災総合政策研究機構):火山防災政策、富士火山マグマの研究



・主要論文

Fujii, T. and Kushiro, I., Density, viscosity, and compressibility of basaltic liquid at high pressures. Year Book, Carnegie Inst. Washington, 76, 419-424, 1977
Fujii, T., I. Kushiro, I., Nakamura, Y. and Koyaguchi, T., A note on silicate liquid immiscibility in Japanese volcanic rocks. 地質学雑誌,86, 6, 409-412, 1980
Fujii, T. and Bougault, H., Melting relations of a magnesian abyssal tholeiite and the origin of MORBs. Earth Planet. Sci. Lett., 62, 283-295,1983
Fujii, T. and Scarfe, C.M., Composition of liquids coexisting with spinel lhezolite at 10 kbar and the genesis of MORBs. Contrib. Mineral. Petrol., 90, 18-28, 1985
Fujii, T., Genesis of mid-ocean ridge basalts. In Saunders, A.D. and Norry, M.J. (eds.), “Magmatism in the ocean basins”, Geol. Soc. Special Pub. 42, 137-146, 1989



・主な業績

藤井氏は、高圧下におけるマグマの物性や挙動とその成因に関する高温高圧物質科学分野の先端的研究を行い、「マグマ学」の提唱を行うなど、日本の固体地球科学の発展に大きく貢献された。また、物質科学的側面から、火山噴火予知研究や火山防災研究にも大きな貢献をされた。藤井氏は、日本火山学会長、国際火山学・地球内部化学協会副会長として、国内外の火山学の発展に努力された。また、科学技術学術審議会委員、中央防災会議専門員など国の科学技術行政の多くの委員会委員、火山噴火予知連絡会長を務め、国レベルでの固体地球科学の発展や火山防災にも大きく貢献しておられる。さらに、全国の大学が連携する地震・火山噴火予知研究の牽引的な役目も果たし、国際深海掘削計画リソスフェア・パネルメンバーとして、深海掘削の岩石学的プロジェクトの立案にも尽力された。地球惑星科学連合発足時に固体地球科学セクションプレジデントを務め、本連合の創成期を支えられた。



・推薦者

中田節也