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阿部 豊 先生










 

・受賞理由

日本地球惑星科学連合設立へ向けての献身的な貢献,および惑星科学,特に地球型惑星の初期進化に関して顕著な貢献をした功績により



・経歴

1987年4月~1989年3月 日本学術振興会特別研究員
1987年11月〜1988年5月 California Institute of Technology, Research Fellow
1989年4月 名古屋大学水圏科学研究所助手
1992年5月 東京大学理学部助教授
1993年4月 東京大学大学院理学系研究科助教授
2007年4月 東京大学大学院理学系研究科准教授



・主要論文

Abe, Y. et al. (2011) Habitable zone limits for dry planets, Astrobiology, 11, 443-460, doi: 10.1089/ast.2010.0545.
Abe, Y. (1997) Thermal and chemical evolution of the terrestrial magma ocean, Physics of the Earth and Planetary Interiors, 100, 27-39.
Abe, Y. (1993) Physical state of the very early Earth, Lithos, 30, 223-235.
Abe, Y., and T. Matsui (1988) Evolution of an impact-generated H2O-CO2 atmosphere and formation of a hot proto-ocean on Earth, Journal of the Atmospheric Sciences, 45, 3082-3101.
Abe, Y., and T. Matsui (1986) Early evolution of the Earth: Accretion, atmosphere formation, and thermal history, Journal of Geophysical Research (Proceedings of the Seventeenth Lunar and Planetary Science Conference), 91, E291-E302



・主な業績

阿部豊氏の著名な業績のひとつは,地球型惑星の初期進化に関する研究である.成長中の原始地球の周囲に水蒸気を主体とする原始大気が形成される結果,暴走温室状態が実現されて地表にはマグマオーシャンが形成されること,そして地球形成末期に水蒸気大気が凝結して海洋が形成されること,などを明らかにしたものである.これは地球形成と大気・海洋の起源を明らかにした画期的な研究といえる.最近では,巨大衝突後の水蒸気大気とマグマオーシャンの冷却過程の違いにより地球型惑星を2つのタイプに分類でき,太陽系においてはそれが海を持つ地球と水に欠乏した金星の違いに対応することを明らかにした.また,「陸惑星」という地球型惑星の新しいカテゴリを提唱し,それを考慮すればハビタブルゾーンが大幅に拡張されることを示した.これらの研究は,21世紀最大の科学テーマのひとつである太陽系外ハビタブル惑星の探索に大きな影響を与えるものである.



・推薦者

田近英一