日本地球惑星科学連合
将来構想委員会答申及び
連合法人化についてのご意 見と回答


* 20071210日より開設したご意見募集サイトに寄せられたご意見及び ,メールなどでお送りいただいたご意見と回答を掲載させていただきます。ご意見誠にありがとうございます。

 

14.

(個人:大学教員)

 

学術会議主催の新しい法人法(以下、新法)に関するシンポジウムに出席したところ、新法に基く3つの法人格(一般、非営利、公益)の内どれを取得するかの判断は税制面の観点からすべきであるという説明を受けました。また、新法では主務官庁制度がなくなるので、法人格取得に「社会的ステータス」や「お墨付き」を求めるのは危険だという説明もありました。これらの説明は、今まで私が漠然と抱いていたイメージとかなり異なるので意外な印象を受けました。

さて、連合執行部によるこれまでのご説明では公益法人格を目指すということですが、税制面での理由のご説明はあまりなかったように思います。シンポジウムでの説明によれば、公益法人にはみなし寄付金を損金とすることができることなどの税制上のメリットがあるようですが、これら用意されているメリットが具体的に連合の事業計画および収入見通しに照らした時、他の2つの法人格に比べて有利にはたらくのかどうかよくわかりません。法人化準備委員会等ですでにご検討のことと思いますので、できるだけ早い時期に具体的な説明をお願いします。

 

 

(回答)
税金に関する事は重要ですので、少し詳しくお答えします.資料としましては第2回準備会でお配りしました「NPO 法人や人格のない社団等に係る法人税の取扱い」が参考になるかと思います.

現在の連合は、他の法人化していない学会と同様に、「人格のない社団」として法人格を持たないが法人とみなすというように取り扱われています.この人格のない社団には収益事業については税金かかると決められています.また税金には事業の利益にかかる所得税以外に住民税や消費税等もあります。従って、税務署の査察等によって収益事業を行っていると見なされた場合には税金が追徴されることになり、その後は一般の団体と見なされることにより、収益事業だけでなくすべてに税金がかかり、存続が危うくなる危険性があります。


一方、現時点で連合や学会が一般社団法人として登録する場合には、会員に利益を配分していない場合(ほとんどの学会はそうでしょうが)非営利型の一般社団法人になると思います。この非営利型の一般社団法人は税制面では、人格のない社団と同じく収益事業にのみ税金がかかります。しかし、登録の際に財務関係の資料を提出し、もし税金を 払う必要があれば払う事により、きれいな体で再出発(法人化前の団体は廃止され、新しい一般社団法人が成立)できることになります。さらに公益性認定をめざすことになります。公益社団法人においても、収益事業には課税するとされております が、認定が受けられれば、公益 事業に付随する収益事業には税金が かからず(この仕組 みが見なし寄付とよばれているものです)、事実上無税となり、様々な事業を行う事もできるようになります。現在連合では収益事業を行っていないと考えてはおり、今後もそのように主張していきますが、現時点で税務署の査察等があれば、連合大会の際の展示ブース、出版社展示、会議のための部屋の提供等、収益事業と見なされかねないものはいくつかあります.このため早急に法人化登録の際にこのような経理状況を明らかにする必要があります。

   

13.

生命の起原および進化学会
日本宇宙生物科学会

 

定款案等に関して,所属(生命の起原および進化学会)学会の会長・運営委員にお諮りしましたところ,セクションの記述に関して下記のような意見がありましたので,ご連絡いたします。ご考慮いただければ幸いです。

日本宇宙生物科学会といたしましても「アストロバイオロジー」を重要な研究分野と位置付けており、「地球生命科学」の定義に対して同様の改訂を求めることを強く希望いたします。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
 

 

(回答) 
生命の起原および進化学会及び日本宇宙生物科学会からのご提案に沿って,学術セクション「地球生命科学」の内容説明を下記のように修正し(青字部分),広報等では,今後,こちらの方の説明を使用することに致します。

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地球生命科学
生命に関して,その起源と進化,絶滅の原因とプロセス,形態や生態の多様性を,環境の進化・変動との関わりという視点に立って,地球惑星科学及び生物学の両側面から理解を目指す研究分野。
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ご提案有り難うございました。

   

12.

日本地質学会

 

日本学術会議の提言を受け,地球科学界コミュニティーの強化とその社会的役割強化,そして国際的情報発信機能強化へ向けたご努力に敬意を表します.この間進められている連合の法人化は,この事を加速するものであり,必要不可欠な対応であると理解しております.しかしながら,現在提案されている内容に関しては,いくつかの学協会も指摘されているように,いくつか危惧されることがございますので,充分な検討を要望します.今回の法人化に関しての基本的な考えは,個々の学会の強化と連合全体の強化が車の両輪であると謳われていますが,現在の案の内容には,この点に関して危惧を抱かせる内容が含まれているからです.
 

ご存知の通り,日本地質学会も長年にわたって法人化の検討が進められ,新しい公益法人制度改革を経て,連合と同様,まずは今年121日に社団法人として届け出,引き続き公益法人としての認可を目指しています.我々は地球科学,とりわけ地質学に根ざした専門家集団として,学術,教育への貢献,そして社会への情報発信をポリシーとして掲げ,国際学術誌の定期発行,学術大会などを行っていることはご存知かと思います.そこで連合を構成する47学協会独自の事業,とりわけ法人となった学協会の公益事業と,それらの共通部分として連合でこそ行うべき公益事業との住み分けがきちんとできることが,連合の法人化のキャッチフレーズ「全体の発展なしに部分の発展はなく,部分の活性化なしに全体の活性化はない」に則った民主的な道であると考えます.個別学協会と連合との共存共栄の道を探る上で,いくつかの留意点を申し上げたいと思います.

 

1.個人加盟と団体(学協会)加盟制の併用の問題

  連合に属するどこの学協会にも所属しない個人加盟も認める,という点については,連合体というこれまでのあり方からの最大の変更点となります.個人加盟制を併用した場合,構成学会独自の会員数の減少に拍車がかかることが危惧されます.たとえば連合大会だけに発表の場があればよいと判断する若手研究者は,連合案より高額の会費を必要とする学会に所属せずに,会費が安い連合だけに所属すればよい,ということもあり得るからです.これは,学会での発表,議論,論文公表という基本的なプロセスから考えれば,特に若手研究者の育成も含めて,しっかりした学術基盤の構築,育成の場を失う,あるいは減少させることが危惧されます.連合の従来の趣旨最大の特徴である学際的な交流を促進するという目的を考慮すると,個人加盟制にはにわかには賛同できませんしっかりした学術基盤を育成するが個別学協会への参加に対する格別の配慮が必要であると考えます.むしろしたがって,連合の会員は,かならず連合を構成する学協会の会員であることを条件とすることを強く要望します.これは研究者の質の問題,空洞化などの根本的な問題を包含しており,的確な指導性を示す必要があります. 組織の連合体として十分に認知され社会的役割を果たしている法人は数多くあります.これまでの地球科学系の学協会の連合体であるという基本的な性格を変更するには,加盟学協会の十分な理解と支持が必要と思われますが,この点に関しましては,現時点では十分な理解と支持が得られているとは思えませんし,以下に述べるセクション制との関連で,既存の学会の多くが立ちいかなくなる事態が生じかねないと危惧されます.

 個人会員と団体会員の権利,特に社員総会での個別学協会の意思はどのように尊重されるのか危惧されるところであります.各専門家集団として社会的役割を果たしている学協会の意見がその規模(一義的には構成人数であります)や専門性,社会的包括性(様々な分野の専門家を擁しているかなど)に応じた扱いがなされることが,連合としての社会的発言力を増すものであると考えます.現在の団体会員の社員総会での扱いでは,連合の情報発信機能強化にはならないと考えます.

 仮にそのようにした場合の財政基盤についてのマイナスの点については,所属学協会の各会員数にほぼ比例配分したかたちでの学協会の会費も検討課題であると考えます.

 

2.セクション制の導入について

 今回,新たに5セクション制を導入するにあたり,それが単に連合大会のセクション区分としての機能以上に,連合全体が新しい巨大な学会を目指す流れとなることも予想されます.これは既存学協会との重複性を意味しており,共存共栄の精神に反するものです.国際化ということも視野にあるかと思いますが,まずは日本国内の学協会の連合体としては,基盤つまり個別学協会の強化を連合という立場で,助言,協力していきながら,春の大会を隆盛していくことが重要と考えます.その上で国際的な参加者の取り込み,各セクションでのプログラム企画,特集号論文の企画などを行っていくことが重要で,そのような意味でのセクションを作っていくことには,本学会としても国際誌などの企画の面で多いに協力できるかと思います.その場合には構成員としての学会の存在意義を失う方向性に進むことが危惧されます.このことに対しても,充分な配慮を要望します.つまり,セクション制は上記の個人加盟制との関連で導入されるもので,個々の学会との関係に関しては全く考慮されていないように思えます.

  以上,主として2点の問題点に関して,慎重に審議・再検討されるよう要望いたします.同時に日本地質学会は新社団法人としての地球惑星科学連合へ大きな期待をしていることを申し添えます.
 

 

(回答)
連合公益法人化に関してのご意見・ご要望ありがとうございます。
また、連合法人化の必要性に関するご理解・ご賛同ありがとうございます。
この間、将来構想委員会から答申をいただき、5月の評議会においてご議論・承認いただいた、法人化にあたっての基本的理念としての「全体の発展なしに部分の発展はなく,部分の活性化なしに全体の活性化はない」を骨子として法人化の準備を進めているところです。
それに対するご質問とご意見をいただきましたが、それにたいしてお答え申し上げます。

1. 個人加盟と団体(学協会)加盟制の併用の問題
個人加盟制について。
 個人加盟に際して、学協会員であることを条件とするようにとのご意見ですが、この点に関して、従来においても大会の参加者にそのような条件はありませんでした。所属学会の報告は求めておりましたが、それを条件として大会への参加の可否を決めてはおりません。ちなみに、2008年度の事前参加登録者2682名の内、学会所属なしの参加登録者は648名でした。従って、新しい会員登録制度は、この実績を継承したものです。

連合の会員にのみなり、加盟学会の所属会員が減少するのではないかとのご懸念について。
 団塊の世代が定年になり、地球科学系の職種が伸び悩む中、多くの学協会が会員減少の現状に直面しているのはご存知の通りです。これを反転させ、全体として地球科学系のコミュニティーを拡大する事は大きな課題です。しかも、連合としては、そのことが個別の学協会の発展にもつながるような戦略をとることが重要と考えております。そのためには、連合会員の会費を低く抑え、会員に生まれた余裕で学協会への参加を促すことが新たに地球惑星科学のコミュニティーに参入する若者や新人にとって、もっとも壁の低い形態であると考えています。 2007年度、2008年度とも、学部学生も含め院生などの若者の参加は連合参加者全体の三分の1を占めております。この若者が専門的な研究を深めていく過程でそれぞれの学協会への参加を促進する事で、これまで個別学協会のそれぞれ独自の努力でなされていた会員拡大がより効果的にすすめられると考えております。
 従って、連合への新規会員登録時に、加盟学協会の紹介パンフ配布、さらには大会開催時に加盟学協会による会員拡大活動(大学入学時の部活動勧誘のように)などの具体的活動の展開を通じて、すすめることが考えられるでしょう。連合は加盟学協会と協力して、そのような活動を展開したいと考えております。
 また、連合の会員拡大の戦略目標の大きな部分の1つは、アジアを中心とした外国人会員を数千人規模で増やす事です。その際には、日本国内の学協会会員である事を条件とする事はなじまないことも明らかです。
 以上より、連合における個人会員制度は、各学協会の発展と矛盾することではなく、むしろ促進するために重要な制度であると考えております。
社員総会の構成について。
 社員総会において、「学協会の意見がその規模(一義的には構成人数であります)や専門性,社会的包括性(様々な分野の専門家を擁しているかなど)に応じた扱い」をとのご意見に対しての見解を下記に記します。
現在の連合の最高意思決定機関は、評議会であり、その構成は学会の規模等に関係なく、一学会一票です。そのことに対して、特に規模の大きい学会などから上記の意見が寄せられているのが現状です。しかし、各学協会の構成員は常に流動的でもあり、それを社員総会の構成に反映させる事は極めて複雑で、一方反映させる事により規模の小さい学会から逆に不公平であるとの意見が寄せられる事が予想されます。
 そのバランスを考えた社員総会の構成が、団体会員制度と個人会員制度の併用制です。規模の大きい学協会は、当然にも個人登録会員を多数登録していただくことを期待し、個人会員制度を通じて各学協会の意思を総会に反映させる道を探った結果が、団体会員制度と個人会員制度の併用制です。そのことによって学協会の規模による意思決定における不公平を軽減しようとの組織設計をしております。小さくてもほとんどすべての構成員が連合に個人登録している学会、大きくても構成員の数分の一程度に登録がとどまっている学会など現状は様々です。地質学会におかれましても、会員登録を一層推進されることを通じて、その規模に応じた意思が地惑星科学のコミュニティーに適切に反映されることをお願いする次第です。
 また、社会的提言や、社会貢献活動において、学協会の連携によって効果的に威力を発揮できる活動は、つねに加盟学協会長会議において推進したいと考えているところです。ただし、ご存知のように、一般(公益)社団法人の設立にあたっては、評議会等の組織は意思決定機関とできないものであり、従って、学協会長会議には強い諮問機能を付与しますが、最高意思決定機関は社員総会とせざるを得ない事をご理解いただきたく思います。

2. セクション制の導入について
セクション区分と既存学会との重複。
 「これは既存学協会との重複性を意味しており,共存共栄の精神に反するものです.」とのご意見ですが、この点に関しても将来構想委員会において十分に議論され、公開討論会、評議会においても時間を尽くして議論されたところです。
 これまでの学協会が、対象による区分や研究の方法による区分と様々にある中で、慎重な議論の上に設定されたセクションは、すべて研究の対象によって設定されたものです。どれ1つとして既存の学協会と完全に重複するものはないように設定され、むしろ関係の深い学協会の連携が推進されるように設計されております。連合設立の理念である、既存の分野を超えた活発な交流を図ることと整合的であると考えます。それぞれの専門と方法に集中する各学協会における独自の発展とは、大会の開催時期の棲み分け、それぞれの独自のジャーナルの発行等によって達成できるものと考えています。

国際化。
「国際化ということも視野にあるかと思いますが,まずは日本国内の学協会の連合体としては,基盤つまり個別学協会の強化を連合という立場で,助言,協力していきながら,春の大会を隆盛していくことが重要と考えます」とのご意見ですが、この間、強調させていただいているところですが、アメリカ地球物理学連合のように、年に二度の大会を開催し、既存の学会と開催の時期も内容もすべてにおいて矛盾する方向はとらないというのが日本型の路線であることをご理解いただきたく思います。
 この間の世界の地球惑星科学の発展が、AGUEGUのように既存の枠を超えたところで強力に推進されているという現状に加え、中国・インドというあらたな巨大な科学立国が急速に勃興していることはご存知の通りです。その中で、日本の地球惑星科学が真に世界の三極の1つになる道は時間との戦いです。既存の学会の強化と連合の発展との間に前後関係を設けるのではなく、同時にすすめるべきことが鍵であると考えます。そのような情勢の中で、各学協会には、日本型という独自の路線を通して共に発展する道を、共通して模索していただきたくお願いしているところです。

 また、すべてのセクションを超え、かつ他の諸自然科学や人文社会系科学との境界領域を探り、新しい科学の分野を開いていく課題は、連合における重要な役割と考えております。

   

11.

(個人:大学教員)

 

法人化の必要性は理解しますが,「活動主体へ転換する」として提案されているいくつかのことがらはどうしても必要なことなのでしょうか。「連合」はこれまでも連合大会という大行事の開催やニューズレターの発行など,活動主体として十分な実績があります。むしろ,多くの学会が連合に結集したことを踏まえて,国や社会に対して発信していく機能の強化の方が立ち後れているように思います。このためには,純粋理学的な分野だけでなく,応用科学(工学・農学)的要素を持つ学会や人文・社会科学的分野を含む学会などを含む数多くの加盟学会に対して連合が求心力を持っていること,そのために個別学会と連合との役割分担を明確化することが大事だと思います。この点で,個人会員制度は問題があると思います。学術誌の発行も,既存学会誌と競合するようなものであれば問題です。また,提案されているような固定したセクションは,分野横断型の活動の促進という点でも問題です。自由に参加できる流動性のある分科会的なものならあってもいいとは思いますが。
 

加盟している学会はそれぞれ固有の事情があり,そのことに一定の配慮が必要だと思います。例えば,将来構想委員会の中間答申には「各学協会の独自活動としての秋季大会と分野全体の活動としての連合の春季大会」といった記述がありますが,主要行事は土日か夏休み期間などに限らざるを得ない学会への配慮が感じられません(私は私大に勤務していますが,5月の連休明けの平日に数日間大学を不在にすることはなかなか難しく,連合大会は1年のうちで最悪の時期に開かれていると言わざるを得ません。以前国の機関にいたときは,このような事情は全くわかりませんでした)。旧帝大や国の研究機関の人が中心の学会,地方大学の教員養成学部や教養科目担当の教員が多い学会,高校教員の割合が高い学会,民間企業の人が多い学会など,各学会の会員構成はさまざまです。研究の仕方も,大きな研究プロジェクト中心の分野,個人研究が中心の分野,業務と一体となった研究が中心の分野などがあります。連合に期待することもさまざまだと思います。あらゆるニーズに応えることは不可能だとしても,幅広い検討をお願いします。

 

 

(回答)

「活動主体」の主要な柱は、科学の成果の国内外への強力な発信、他の自然科学分野(応用を含む)に対しての発信力の増大などを柱とする学術活動、環境.資源エネルギー、防災などに関して、「対行政」をはじめとする社会的提言活動、次世代の育成や社会におけるこの分野の理解を広げるための教育普及活動の3つからなると考えております。この全ての柱において世界にそして日本社会において強力な影響力のあるコミュニティーにする、というのが「活動主体へ転換する」目的です。これまで、地球科学分野は数十年にわたり、個別分野が独自に活動を展開して来た結果、その発信力を強化できずに来ました。しかし、連合大会開催を通じて、コミュニティー内部の風通しが急速に良くなってきた現状を更に前へすすめ、真に強力な「外へ」の発信力を持つコミュニティー形成をめざそうというものです。

 

社会的提言活動は、2008年、ミャンマー風水害、四川大地震、大学入試センター試験、指導要領改訂に関して文部科学省への申し入れ等の活動を一致して展開してきましたが、今後も、連合加盟学協会ではカバーしきれない応用分野との関係も視野にいれ、それらをカバーする学術会議とも連携し、一層強化する予定でおります。

 

個人会員制度は、様々な規模や分野にわたる学協会間の公平性確保や、科学の発展を迅速にフォローするためにも重要な制度であり、それは結果としてそれぞれの学協会への発展にもフィードバックされる制度と判断し、導入する事といたしました(浦辺徹郎氏、および地質学会への回答参照)

 

学術誌の発行は、日本初の科学発信力を強化するための戦略的基軸であると考えております。残念ながら全体として影響力の弱い日本発の既存の国際雑誌をどう強化するか、という課題と合わせて、全体が引き上がる方向の検討を、鋭意開始しているところです。

 

セクションは、その内部においても多くの既存の分野を包括して設計されておりますが、それらを超えてなお壁の低い活動を展開することが重要である、とのご指摘はそのとおりです。参加する会員にとってはこれらのセクションはもちろん固定的である必要はなく、また連合としても、これらのセクションを横断するユニオンとしての活動を強力に推進する予定です。そのための組織的体制も各種委員会、ユニオンサイエンスボードなどを確立する予定です。

 

個別学協会との関係は、「全体の発展なくして個別の発展はなく、個別の発展なくして全体の発展はない」との理念をどのように実現させるかが鍵であり、そのような共通理解の下に相互支援できる体制を確立することが重要であろうと考えています。現在の大会の参加規模(約5000名)と発表数(約4000)から、週間を通じての開催とならざるを得ませんが、休日のみにしか参加できない職種、階層の関わる部分を土日に集中させざるを得ない現状をご理解いただきたいと思います。

また、年度末や夏休み、大学の学期転換時(9-10月)は、加盟学協会開催との矛盾を最大限避けるために、連合大会は開催していない現状をご理解いたければ幸いです。また、法人化後は、社員総会開催は年度末終了後60日以内との法的拘束により、5月開催は避けられないことも合わせてご理解いただければと考えます。いずれにしてもご指摘のように、今後もできるだけ多くの会員が参加し易い時期と会場など、引き続き柔軟に検討を続けていくことが重要であると考えております。

 

   

10.

(社団法人日本地理学会)

 

日本地球惑星科学連合(以下「連合」と略記)法人化案につきまして,将来構想委員会による第2次答申,3月14日に開催された公開討論会・評議会での議論を踏まえ,日本地理学会理事会にて検討させていただきました。その結果,下記の意見書を提出することとなりましたので,よろしくご検討をお願い申し上げます。

1. 連合が発足し,本学会が加盟して3年になりますが,この間連合は,従来の地球惑星科学の枠を超えて,広い意味での地球にかかわる広範な研究分野をカバーするようになってきたと判断しております。このような連合の現状,および地球環境問題の深刻化という社会状況を勘案する際,連合のあるべき姿として,地球や惑星に関心をもつあらゆる学会に門戸を開放し,多様な研究の相互連携研究集団として活動することを希望します。そして,連合の実質的運営組織には加入学協会が公平に参加できる仕組みを構築していただきたい,と要望します。

2. 第2次答申において,「地球人間圏」というセクションができたことを,これまで人間圏を含む地球を研究対象としてきた本学会として評価いたします。本セクションには,人文・社会科学分野を含めた広範な地球に関する学協会が参加できるようになることを要望します。

3. 本学会としては,春季・秋季の学術大会の独自開催を,当面変更する予定はありません。このような参加学協会の自主的な学協会活動を連合は理解し,独自な活動に支障を与えることがないよう,格段のご配慮を要望します。他方,本学会でも2年前からレギュラーセッションを提案・開催して,連合大会にも積極的に参加取り組みを行っています。今後もこのようなセッション開催は継続していきたいと考えております。

4. 特に人間圏を主対象とする学協会は,従来は日本学術会議第一部の人文社会科学系の中で歴史学を含む人文科学に属する文系の学会と共に活動することが多く,非常に多様な学協会であります。そのため,必ずしも連合の運営に関する理解も現状では十分でないと考えられます。そのような状態から,当面は過渡的段階にある,との認識をしていただきたく,上記に述べた広範な学協会の加盟を促すためにも,各学協会からの会費を無料にすることを要望します。

5. 個人会員においても,すでに学協会に参加している者は会費負担をしており,また連合大会への参加費には割高感を持っていることが多いため,当面の間は極力電子媒体などを利用する方法を採用することで個人会員サービスにかかる経費を最小限にとどめ,個人会費も無料にすることを要望します。

6. 公益法人認定法は2008年12月の施行が予定されており,今回検討されている法人化計画も,この時期の公益法人申請を勘案されて進められていると理解しておりますが,その締め切りのために議論が拙速に進められることがないよう,上記5項目を含め参加する全学協会の十分な理解のもとで慎重に進めていただくことを要望します。

2008年4月12日 
社団法人日本地理学会 理事長  田林 明
 

 

(回答)

1 学術会議の再編、連合の発足に際し、地理関係学協会が多数加盟いただくこととなったことは、地球惑星科学の枠組みをこれまでのものから大きく脱皮させる新しい機会となっていると歓迎しているところです。法人化に際し、将来構想委員会に答申いただいた今後の方向は、既存の分野の発展させるべきところは発展させ、これまでの既存の分野を更に大きく融合させる部分は一層相互浸透を推進し、新たな地平を開くという戦略をご提示いただいたと理解しております。法人の組織設計は、そのような方向を実現させるものとして、セクション制の設置、セクションを超えたユニオンの各種委員会、ユニオンサイエンスボードの設置、さらには加盟学協会の統一的意思を形成するための加盟学協会長会議設置等を予定しております。地理関係学協会からも積極的に運営に関わっていただくための人材派遣を強力に押し進めていただければ幸いです。
 

2 地球人間圏の登録区分と同名セクションは、地理関係研究者などの連合への参加を強くお願いする意味で設置いたしました。今後、連合大会における一層多様なセッションの設置と積極的参加、多様な活動の提案をお願いできればと考えております。
 

3 連合は、加盟学協会の独自活動と最大限矛盾のないように配慮しております。春休み、夏休み、秋の学期変わり目における連合大会未開催はそのような配慮の結果であり、多くの参加者からの要望にも関わらず5月開催となっている現状をご理解いただきたく思います。連合大会への参加を最大限利用いただき、これまでにない分野を巻き込み、加盟学協会独自分野拡大のための場として積極的に位置づけていただければ幸いです。
 

4 連合運営経費は、大会開催費用を含め数千万円に上っております。現在、その全てが大会参加者に依存したものとなっております。しかしながら、受益者負担の公平性の原則にのっとり、また連合参加者の権利義務を明確にする意味からも、学協会には1万円程度、個人会員には2千円(JGL実費、通信費)程度、設置する事といたしました。連合大会参加者の実質的負担増はないように設計する予定です。個人会費は会員の権利と義務を明確にするために設けることとしました。ただし、現在無料配布となっているJGL実費程度(2千円)とし、大会参加費は、会員は同額程度の割引を実施、参加者にとっては実質的に現状からの変更のないものとする予定です。
 

5 法人化の目的である「公益社団法人」の認定のためには、まず一般社団法人としての登記が必要です。その一般社団法人としての活動の実績が、公益認定の判断基準になるからです。そのためには一刻も早い一般社団法人としての登記が必要です。しかし、ご指摘のように法人の理念に関するコミュニティーの十分な理解と、組織設計の理解なく発足させてもその後の運営に重要な支障をきたす事も明らかです。限られた時間ではありますが、運営会議はコミュニティーの皆さんの理解を最大限得るべく、不明部分を共に詰め切りたいと考えております。今後も鋭意、ご質問、ご指摘、ご提言いただければ幸いです。

 

9.

(地理情報システム学会)

 

「将来構想委員会」中間2次答申について「コメントを」ということでしたので,当学会としては次の2点を要望させていただきます.
(答申がめざす方向性には賛同いたします)
1.登録費用の件ですが,これは当面学会一部負担,個人負担は見合わせていただきたい.運営費については,軌道に乗るまで従来通り,幕張大会での参加登録料でまかなうことを望みます.
2.5セクション(宇宙惑星,大気海洋・環境,地球人間圏,個体地球,地球生命)の設置は賛成です.当学会はこの中では「地球人間圏」と関係が深く,このセクションの充実を望みます.
以上
 

 

(回答)
会費の徴収は、会員の義務と権利を明確にするために必要なことと判断いたしました。しかし、そのことが、各学協会への加盟の阻害要因、あるいは会員の負担増となっては問題ですので、現在無料配布しているJGLの実費程度とし(2千円)、かつ連合大会参加費は非会員と区別し、会費程度の差をつけることで実質的に現状と大きな変更のないように設計する予定でおります。

 

8.

(地球電磁気・地球惑星圏学会)

 

日本地球惑星科学連合法人化案についての要望
 地球電磁気・地球惑星圏学会は、日本地球惑星科学連合の法人化計画について、当学会運営委員会において慎重に協議した結果、以下の通り要望します。
 当学会の会員は、これまでも貴連合の発足に重要な役割を果たし、発足後にあっても貴連合の中心的な活動の一翼を荷ってきたところです。この観点から申し上げて、貴連合の法人化に関する検討を進め、社会的に、より確固たる組織の構築を目指すことは、個々の研究者の研究体制を強力にサポートするものとして歓迎します。また組織の変更によって、当学会がますます貴連合へ協力できる体制になることを強く願うものであります。
 以下の要望事項について何卒ご検討の程お願いいたします。

1. 貴連合が提案されている法人化案のうち、当学会において最も重要な影響を及ぼすのはセクション制の分類です。当学会の会員が所属する分野は、現行のセクション制案では3つないし4つのセクションに分割されることが予想されます。セクション間の壁が高い場合には当学会の活動が分断される危険があることを危惧します。このことから、例えば個人社員選出においては社員候補の立候補制、および、各々の個人登録会員が異なるセクションにも跨って投票できるよう複数票の導入を要望します。また、分野横断型の活動がセクション制によって影響されることのないよう併せて要望します。

2. 財政において、現状案では各個人から別途会費を徴収するとあります。一方で連合を構成する各学会もそれぞれ会費を徴収していることから、会員としては二重払いの印象をもつのではないかと思います。「学会連合」という形態である以上、各学会からの会費徴収が自然な形と思われますが、そのようなシステムを採用されなかった理由をご教示頂きたいと思います。

3. 公益法人法律改正は2008年12月であり、今回検討されている法人化計画もこの時期の申請を目指していると聞き及んでいますが、貴連合の組織変更は我が国の地球科学の研究体制に重大な影響を及ぼすことから、この締め切りのために議論が拙速に進められことの無いよう要望します。
 

 

(回答)

貴学会のこれまでの積極的な関与に深く感謝いたします。

1 検討の結果、法人組織の成立要件として、一人一票を持ち、意思決定に参加する会員の登録区分として6つの入り口を設定することとしました。複数票の設定はシステムとして大変複雑となるため断念いたしたました。しかし、登録区分と区別し、活動主体としては、5つのセクションの他に、連合全体をカバーする各種委員会、分野横断的な活動プログラムを検討実施するユニオンサイエンスボード設置やタスクフォースチームなど、セクションを超えて連合全体がリーダシップを取る活動組織を設定する予定です。セクションの壁を低くすることが重要であるとのご指摘はその通りであり、多様な分野をカバーする地球惑星科学連合にふさわしい体制を整えて、活動を充実させる予定です。今後もとくにそのような分野横断的な活動への積極的な参加を強くお願いする次第です。
 

2 会費の徴収は、会員の義務と権利を明確にするために必要なことと判断いたしました。しかし、そのことが、各学協会への加盟への阻害要因、あるいは個人の負担増となっては問題ですので、現在無料配布しているJGLの実費程度とし(2千円)、かつ連合大会参加費は非会員と区別し、会費程度の差をつけることで実質的に現状と大きな変更のないように設計する予定でおります。
 

3 法人化の目的である「公益社団法人」の認定のためには、まず一般社団法人としての登記が必要です。その一般社団法人としての活動の実績が、公益認定の判断基準になるからです。そのためには一刻も早い登記が必要です。しかし、ご指摘のように法人の理念に関するコミュニティーの十分な理解と、組織設計の理解なく発足させてもその後の運営に重要な支障をきたす事も明らかです。限られた時間ではありますが、運営会議はコミュニティーの皆さんの理解を最大限得るべく、不明部分を共に詰め切りたいと考えております。今後も鋭意、ご質問、ご指摘、ご提言いただければ幸いです。

 

7.

(日本気象学会)

 

従前より(社)日本気象学会におきましては,貴連合の活動に関し,合同大会におけるスペシャルセッションの開催,各委員会等への学会員の参画等,積極的に協力をして参りました.今後も,貴連合の活動に積極的に参画することとしております. この度の貴連合の法人化計画に関連して,貴連合の各委員会等より当学会に対して,将来構想委員会中間報告等に関して意見等を求められております.当学会においては,当該事項が学会活動等に非常に関係することから,常任理事会等で慎重に検討を重ねて参りました.その結果,当学会として,下記の要望事項を運営会議に提出することといたしました. 下記要望事項につきまして,運営会議におきまして,慎重にご検討下さるようお願い申し上げます.
 

1)現在検討中のセクション名については,大気海洋・環境という名称が適切であると,当学会では判断しております.しかしながら,「環境」という用語は非常に幅広い分野をカバーすることから,ここで使用している「環境」は,地球表層の自然環境であると認識いたします.このことを明確にするために,セクションの内容をより具体的に示すキーワードを列挙していただきたいと考えます.
 

2)貴連合より要請されております,当学会春季大会の連合合同大会との合同開催につきましては,当学会といたしましては,必ずしも連合の諸分野と直接的に関係しない分野(天気予報,局地気象等) も主要な分野として存在することから,実施することは困難であると判断いたします. これに関連して,当学会といたしましては,合同大会におけるレギュラーセッションの設置等の対応を考慮しております.

 

 

(回答)
積極的なご検討ありがとうございます。最終答申にキーワードを列記いたしました。レギュラーセクションの設置を是非積極的にご検討くださるようお願いいたします。また、大会におけるスペシャルセッション、国際セッションなどを通じて特に分野横断的な活動を一層リードしていただけるようお願い申し上げます。


 

6.

(個人:大学教員)

 

連合の定款を拝見しますと,第44条に理事会の議決を書面もしくは電磁気的記録で行うことができると記載されております.しかし,今後の公益法人の運営にあたっては,「理事会の決議は,代理人の出席,書面等による議決,持ち回り決議は認められない」という説明を受けておりますので,どうぞご留意下さい.3月14日の拡大評議会の場では,当面は一般社団法人を目指すものと理解しておりましたので,敢えて質問いたしませんでしたが,中間答申を読みますと,「同時並行して公益社団法人の申請を行う」とありましたので御連絡させていただきました.
 

 

(回答)
ご連絡ありがとうございました。理事会・評議員会における決議方法について留意いたします。


 

5.

(個人:小学校教諭)

 

常置委員会内に教育問題検討委員会が設置されることに異論はありません.教育問題は国レベルでの提言,意見というものが多々あります.その際,日本地球惑星連合名での提言,意見という形をとったほうがより戦略的に効果があるものがあります.その際の決議,ないし意思決定の最終判断をどこにおくか組織図からは不明確です.説明ください.また現在設置されている3つの小委員会(教育課程,教員養成等,地学教育)それと国際地学オリンピック委員会これらの位置づけはどのようになるのでしょうか.現在の検討段階を教えてください.それぞれ欠くことのできない委員会と判断されるのですが.

また,委員の選出はどのように考えているのでしょうか.教育問題検討は研究活動主体の各セクションでの研究とどのように関係していくのでしょうか.

また,地学(地球惑星科学)教育は教育現場に情報を発信し,地学教育の普及活動が強く求められています.広報・普及活動委員会と密接に関わっていく必要があると思います.地学教育に関する普及書の刊行ともなると学術出版委員会とも関係を持つ必要があるかもしれません.それらの委員会との関係はどのように保たれていくのでしょうか.

以上,私に不明な事柄に意見を交えて質問させていただきます.
 

 

(回答)

教育問題は、この分野の将来の人材養成、社会的な認知の拡大にとって極めて重要な事業であり、学術活動、社会貢献活動と並ぶ連合活動の三本柱の1つと認識しております。従って、関係者が積極的に連合の活動に参加していただくために、登録区分として地惑星連合総合を設定いたしました。地球惑星科学の従来的な分野にこだわらず、教育や広報普及、マスコミ対応、行政経済対応等の社会的活動の展開などに関心を持っていただける会員を広く募集したいと考えております。実際の活動主体としては、教育問題検討委員会を設置し、活動を展開することとなります。そこでの意思統一を経て、社会へ発信する場合は、日常的には理事会(登録区分から選ばれた社員と学協会の団体社員から構成される社員総会で選出)で確認決定した後に連合の決議となることとなります。また、年間を通しての活動の年次計画、事後承認は社員総会で行うこととなります。法人化後の教育関係の内部組織の詳細は、今後詰めるべき課題です。

委員の選出は、活動の意思のある会員(社員に限定しない)に立候補あるいは推薦していただき、それを理事会で承認、決定との手続きとなります。研究活動主体のセクション間のバランスも配慮したもの、関係者が最も効果的に活動できる体制をとることとなるでしょう。オリンピック関係は、連合は支援母体となり、別途連合の外にオリンピック委員会を設置し、すでに活動を開始しているところです。広報普及関係との密接な連携はご指摘の通り、極めて重要であり、その強い連携関係も考慮することとなるでしょう。今後も積極的なご意見をお願いいたします。

 

4.

(個人:団体職員)

 

将来構想について拝見いたしました.率直な感想として,新法人が何をめざしているのか非常にわかりにくい印象を持ちます.個人会員は5つのセクションのどれかに属するとのことですが,たとえば私は環境に関する研究者ですが,3つのセクションと密接な関係があり,どれを選ぶべきか大変に迷うところです.連合として期待したいところは,個々の学会でそれぞれやや専門に集中したところを議論しているのに対し,ここでは分野横断的な議論ができるところではないでしょうか.特に環境の分野ではMulti-Disciplineであることは必須であると思います.
 

 

(回答)

法人組織の成立要件として、一票を持ち、意思決定に参加する会員の登録区分として6つの入り口を設定する予定です。しかし、活動主体としては登録区分とは別に5つのセクションを設けます。さらに、連合全体をカバーする各種委員会、分野横断的な活動プログラムを検討実施するユニオンサイエンスボードやタスクフォースチームなど、セクションを超えて設定する予定です。広い意味での地球環境問題対応はそのような対象の1つでしょう。多様な分野をカバーする地球惑星科学連合にふさわしい体制を整えて、活動を充実させる予定です。

 

3.

(個人:大学教員)

 

地球惑星科学全体を学問的視点から5つのセクションに分け,運営上の機能を活性化することに賛成ですが,以下の点において,提案が明確ではないので,さらなる説明が必要かと思います.

1)「惑星科学」と「環境科学」は,セクションでの「納まりどころ」をしっかり議論すべきであると思います.「惑星」は,最初の中間答申案では,「宇宙惑星」に一括して入っていますが,理由が示されないまま,改訂案では,「宇宙」,「固体」,「生命」の3セクションに分散されています.(当然ですが)惑星は地球と同じように,プラズマあり,固体あり,生命の可能性ありですから,単に地球の外だからという理由で,宇宙と一緒に「宇宙惑星科学」と括ってしまうのは科学的ではないとは思いますから,最初の答申案は受け入れ難いのですが,なぜ改定案の「大気海洋」には惑星という言葉がないのでしょうか(あるいは,このセクションだけは,地球惑星という語が省略されているのでしょうか).また,「環境科学」は,最初の案では「地球環境科学」と独立していて,その場合の環境学は,大気海洋科学と並列にリストされています.ところが改定案では,「大気海洋・環境」に入っています.固体は環境ではないのでしょうか.プラズマ環境は地球環境ではないのでしょうか.改定案で新しく出された「地球人間圏」の中身は何でしょうか.

2)「各セクションのプレジデントは,大会セッション構成,セッション学術誌の出版を行う」とありますが,大会のセッション毎に学術誌を企画するということでしょうか.セッションは大会毎に変わるものと思われますが,プロシーデイングス(本)のことでしょうか.

3)「各セクションは,必要に応じてサブセクションを設け,内部構造を高度化する」とあります.この「内部構造を高度化する」の意味が分かりません.
 

 

2.

(個人:大学理事)

 

法人化の推進は時宜を得たものと思います. 法人の種別(非営利,公益,などのうちどれか)と関係法令(URL)を教えてください.
 

 

(回答)
・法人種別
現在の任意団体から、一般社団法人を経て、「公益社団法人」へ移行
・関係法令 
現行制度:民法第34条(新制度において廃止)
  新制度: 平成16年閣議決定「公益法人制度改革の基本的枠組み」
       平成18年関連3法案成立  平成20年12月1日施行
・「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(法人法)
          http://law.e-gov.go.jp/announce/H18HO048.html   
・「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」(認定法)
http://law.e-gov.go.jp/announce/H18HO050.html 
・「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(抄)」(整備法)
 http://law.e-gov.go.jp/announce/H18HO050.html 

 

1.

(個人;大学教員)

 

今回の法人化に向けての宣言の中で,「連合に加盟する学協会の発展と連合の発展がまさに車の両輪として働く,「共存共栄」であることが不可欠」という心強いメッセージがあることを多としたく存じます .
 

社団法人化に当たっては ,社員総会が最高議決機関となることから,そのメンバーとして学協会のみならず,個人会員を増やすことを考えておられるようですが,これは上記の方向からやや逸脱する恐れ無きにしもありません .地球を取り巻く問題はますます深刻化し,社会のそれぞれの構成要素が能力と責任を果たしていく必要がありますが,それぞれの学協会はexpert judgementを担えるユニークな機能を持っているユニットです .それの存在が危機的な状況になったり,学術団体としての妥当な支援を失うことになっては,元も子もありません.


「連合」は,メンバー学協会の連合として大きな力になるのであり,世界への発信も説得力を持ってくると信じております .ただし,連合で有るが故の,遅い合意形成などの問題を避けるため,仕組みが必要と考えております.
 

 

(回答)
連合個人会員と加盟学協会との会員の関係について
 団塊の世代が定年になり、地球科学系の職種が伸び悩む中、多くの学協会が会員減少の現状に直面しているのはご存知の通りです。これを反転させ、全体として地球科学系のコミュニティーを拡大する事は大きな課題です。 2007年度、2008年度とも、学部学生も含め院生などの若者の参加は連合参加者全体の三分の1を占めております。この若者が専門的な研究を深めていく過程でそれぞれの学協会への参加を促進する事で、これまで個別学協会のそれぞれ独自の努力でなされていた会員拡大がより効果的にすすめられると考えております。
 従って、連合への新規会員登録時に、加盟学協会の紹介パンフ配布、さらには大会開催時に加盟学協会による会員拡大活動(大学入学時の部活動勧誘のように)などの具体的活動の展開を通じて、すすめることが考えられるでしょう。連合は加盟学協会と協力して、そのような活動を展開したいと考えております。
 また、連合の会員拡大の戦略目標の大きな部分の1つは、アジアを中心とした外国人会員を数千人規模で増やす事です。以上より、連合における個人会員制度は、各学協会の発展と矛盾することではなく、むしろ促進するために重要な制度であると考えております。
社員総会の構成について。
現在の連合の最高意思決定機関は、評議会であり、その構成は学会の規模等に関係なく、一学会一票です。そのことに対して、特に規模の大きい学会などから不公平であるとの意見が寄せられているのが現状です。しかし、各学協会の構成員は常に流動的でもあり、それを社員総会の構成に反映させる事は極めて複雑で、一方反映させる事により規模の小さい学会から逆に不公平であるとの意見が寄せられる事が予想されます。
 そのバランスを考えた社員総会の構成が、団体会員制度と個人会員制度の併用制です。規模の大きい学協会は、当然にも個人登録会員を多数登録していただくことを期待し、個人会員制度を通じて各学協会の意思を総会に反映させる道を探った結果が、団体会員制度と個人会員制度の併用制です。そのことによって学協会の規模による意思決定における不公平を軽減しようとの組織設計をしております。小さくてもほとんどすべての構成員が連合に個人登録している学会、大きくても構成員の数分の一程度に登録がとどまっている学会など現状は様々です。それぞれの学協会が会員登録を一層推進されることを通じて、その規模に応じた意思が地惑星科学のコミュニティーに適切に反映されることをお願いする次第です。また、迅速さが求められる社会的提言や、社会貢献活動において、学協会の連携によって効果的に威力を発揮できる活動は、つねに加盟学協会長会議において推進したいと考えているところです。